第4話 愛した組員の死

元システムエンジニアで現目高組の構成員・田口浩正が、浜口組
に襲われたのを機に、組を脱退し表の世界に戻りたいと言い出す
話し。

田口浩正には暴力や脅迫に耐えうる勇気は持ち合わせていなく
ても表の世界に戻るだけの勇気は備わっている。

元々暴力での貢献ではなく、それ以外の事で貢献したいと願って
いた彼らしいキャラクターの造形。

ヤクザとしての資質には欠けるが、社会生活を営むには十二分に
必要なものは備わっている。
ドラマとしての良さは、弱々しい姿の中にも、組員たちからは
手に職を持つ彼の姿に羨望の眼差しで見られているところに有る
のかもしれない。

脱退したい揺れる心の中にその象徴として組長・長澤まさみの
存在が有ったのならば、これまでの展開の中でもう少し二人の
距離感を縮めておく必要が有ったのかも知れない。
映画でも似たようなエピソードが有ったが、映画版ではかなり
組長に甘えて里心が付いたような心情を吐露する場面が有った
ような気がする。

元々力押しされれば為す術もなくやられる事は分かっていたので
驚きもない展開だったが、最後に田口浩正の事を兄貴だと認める
展開はなかなか感動的だった。

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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