第10話 たったひとつの恋

綾瀬はるかの結婚が近づく中、二人は光に導かれるようにして
想い出の場所で鉢合わせする。なんとか思いを振り払おうと
して冷たくあしらおうとするが..。

こういっては何だが、池内博之とは万に一つも結ばれるとは
思っていなかったし、どうやって彼との関係を清算するのかに
有ったと思う。
好きだからこそ相手の気持ちが理解でき、今の相手に足りない
笑顔の意味を見破ってしまう婚約者・池内博之。
マンガ「めぞん一刻」でも、九条明日菜が三鷹さんの嘘笑いを
見破っていたけど、自分の立場とか願望・欲望をひとまず置いて
おいて、相手の立場で決断する実に出来すぎた人だった。

本来ならば綾瀬はるかの側に親の立場とか、これまで家族に
対して心配や苦労を掛けさせた事に対する償いの意味で、自分
の意思を無視して結婚を決意しなければならないような状況を
作るべきハズなのに、なんとなくその辺が曖昧な感じがした。

光の通信によって二人の関係や距離を保とうとする演出は面白か
ったのだけど、溝を作った原因が3年目の光の発信の有無にあった
というのはちょっと幼い感じがする。

ドラマの中で最も共感できるところは、財津和夫が吐露する
親の役目だったな。体を心配している時や金を出しているウチが
親としての役目を実感できるというなんとも皮肉な役回りで、
独り立ちする娘に対して喜ぶべきハズが、寂しさを覚える
親としての立場になんとも切なさを覚えた。

ドラマはハッピーエンドでは有ったけど、遠距離というオチは
やっぱりこのドラマらしく更なる課題を与えた感じは北川悦吏子
流の捻くれさにあったのだうか。

全体的にはやっぱり韓国ドラマの影響が有るのか、演出自体は
韓国ドラマの臭いは感じなかったけど、エピソードの構成の
仕方にはそれを感じさせるドラマだった。

それにしてもサブタイトルが無い理由は何だろう?

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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