相棒 シーズン6 (2007年度10月期・テレ朝) 脚本:櫻井武晴(1)(9)(14)(19)、戸田山雅司(2)(3)(10)(16) 西村康昭(4)、吉本昌弘(5)(15)、入江信吾(6) 岩下悠子(7)(8)(13)(18)、古沢良太(11)(12)、輿水泰弘(17) http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_06/

第9話 編集された殺人
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スナック椿の主人、椿友章が包丁で一突きされて殺害される。
翌日その遺体を見つけたのは妻の椿美穂だったが、取り調べ
を受けている内に犯行を自供。
検察は警察の起訴によって容疑者・美穂を裁判の場に引きずり
だす。被告の弁護には正義感の強い武藤かおりが付くことにな
った。

かおりは自白は明らかに心神衰弱によるものだと主張する。
22日間も毎日取り調べを受けてずっと否認していたのに、最後
の1日分の自供した映像だけを持って証拠とするのは矛盾がある
という。しかし検察は店が儲かっていないこと、妻は夫に
愛想が尽きていた事を周りに漏らしていた事、保険金などを
理由に美穂の犯行だと詰め寄るが、全てはスナックのママの
営業トークだとして否定する。

スナックに週末だけ勤めていた三島陽子が検察に参考人として
呼ばれる。彼女は被告側の証人としても召喚されていた。
検察は取り調べの様子をビデオカメラに収めており、その様子
は裁判の場で見せる。そこには確かに夫婦仲が悪いことと
店の経営が危ないことが証言として現れていた。特に客の居な
いときには止められないほどの喧嘩になることを告げ、日常的
に暴力が有ることを示唆するものだった。

しかしそれが裁判の場で流れた日の夜、三島陽子も殺されて
見つかるのだった。
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スナックのオーナーが殺害される。
容疑者は夫婦仲が悪かったとと言う妻だが、全ては刑事の誤認
逮捕、そして検察の事実の歪曲により新たな殺人事件へと発展
していくものだった。

ドラマとして良くできていたのは、2つの事件共に一本のライター
が現場とアリバイを証明するものとして利用されている点。
1つの事件ならばまだしも、一本のライターを持つモノが被害者
と加害者の側面を持つものとして利用されるのはとても珍しい物
だしアイディアとしては素晴らしい物がある。

今回はシーズン1や2で登場した武藤かおりが登場する。
【シーズン1-8 仮面の告白】
【シーズン2-1 ロンドンからの帰還〜ベラドンナの赤い罠】
【シーズン2-2 特命係復活】

ドラマは真犯人を捜すという意味合いではなく、無実を晴らす
為に裁判の場に提出された証言映像の正当性を問うモノだった。
人の意志が介在する編集によって、容疑者が犯人にもなるし
無実にもなるという恐い展開。
裁判員制度に向けたものだろうけど、なかなか苦々しいもの
だった。
カットされた部分の開示を求めようとあれこれ画策するも、
下手に全ての部分を知り得ているだけに捜査としても難しいもの
だったと思う。

さて肝心のポイントとしてライターが使われた。
こういう手法で犯行の現場に居たことを示唆するものは、相棒
ではよく有る。
しかしまぁライターによって二件目の三島陽子事件は立証出来
そうだけど、一件目のオーナー殺し殺害に関しては、三島の
犯行と特定するには無理が有るだろうね。
三島が犯人だとするならば何故殺害したのか気になるな。

杉下右京 …… 水谷豊
亀山薫 …… 寺脇康文 (警視庁の運転免許試験場)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (帝都新聞社会部記者)
宮部たまき …… 高樹沙耶 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦 信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢 守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田 六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策部)
内村 完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田 公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
西肇 …… 六角慎司 (捜査第二課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)

大木長十郎 …… 志水正義
小松真琴 …… 久保田龍吉

武藤かおり …… 松下由樹 (弁護士)
鍋島司 …… 石橋保 (検察官)
三島陽子 …… 村井美樹 (スナック椿・アルバイト)
椿友章 …… 桐本琢也 (経営者、被害者)
椿美穂 …… 寺田千穂 (第一発見者、被告)
堀添博 …… 小沢象 (美穂の父親)

森康子、遠藤孝夫、井上浩

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)