相棒 シーズン6
(2007年度10月期・テレ朝)

脚本:櫻井武晴(1)(9)(14)(19)、戸田山雅司(2)(3)(10)(16)
西村康昭(4)、吉本昌弘(5)(15)、入江信吾(6)
岩下悠子(7)(8)(13)(18)、古沢良太(11)(12)、輿水泰弘(17)

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_06/


第16話 悪女の証明

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平成未来派の会合が行われ、今世間を騒がせている外務省の
不正流用問題が取り上げられる可能性が高いとして、記者たち
は一斉に会場の飯田橋のプレジデントホテルに集まる。
特に不正流用問題を率先して暴いているのは野党・公民党議員
の藤竹清秀だった。そこには次期事務次官と噂される片山雛子
の姿もあった。

そんな中、隣のビルである飯田橋ハイネスビルで外務省の職員
草葉成彦が転落する事件が起こる。現場検証を行う右京らは
手すりに付着する指紋などを分析した結果、自殺や事故の可能
性は低いという。後からやってきた伊丹らにエレベーターの
監視映像を早く抑えるべきだと語る。しかしその映像には不審
者らしく人物はなく、被害者の所持品の手帳にはこのビルで
待ち合わせをしていることが記されていた。
現場に落ちていた数々の証拠品の中に、ブローチのような形の
物品が混ざっている。

現在テレビでも外務省不正流用問題は国会で追及を受けていた。
特に外務省事務次官の山浦幹治は矢面に立たされる一人。
山浦と亡くなった草葉は同じ派閥で、同じ勉強会に通い、同じ
大学の出身でもある。

山浦の元を訪ねると、議員は一連の事件の追及を図る野党議員
の事を非難せず、裏で手を引いているのは対立している片山
雛子だと思っている様子。

右京達は殺害時間に隣のホテルで平成未来派の議員達が講演
活動をしているのを知り、隣のホテルからどのくらいの時間
が掛かるのかを時間を計りながら調べて回る。
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犯人は片山ではないかとずっと引きずるようにして描かれた
事件。
外務省の不正を暴くという事で捜査は難航を極めるかと思った
けど普通の事件と変わりなかったところは意外か。

現場に落ちていた万年筆のクリップが全てだった。
冒頭で加藤倫恵が雛子に貸していたので、これが何らかの物証
に使われるのは明らかだと思っていた。

面白いかったのは倫恵が二重スパイとして、草葉にも山浦にも
精通していたという事実。これには雛子自身も騙されていた
訳だが、途中で気がついた辺りは良くできていたし、雛子同様に
視聴者にも真相解明・容疑者選別を難しいモノにさせた。

監視カメラには映らないが、その映像の中の金属部にハッキリ
写っている辺りがまた凝っている。
海外ドラマ「ツイン・ピークス」の中で、目の瞳に写っていた
事が解析で明らかになるというトリックを思い出す。

片山のキャラクターにしてもちょっと政治家には見えない所が
有ったが、シーズン3の頃に比べて、徐々に肩書きが大きくなって
いる辺りが「相棒」という長いスパンで描かれるドラマの設定
を巧みに利用しているなという気がする。

杉下右京 …… 水谷豊
亀山薫 …… 寺脇康文 (警視庁の運転免許試験場)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (帝都新聞社会部記者)
宮部たまき …… 高樹沙耶 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦 信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢 守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田 六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策部)
内村 完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田 公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
西肇 …… 六角慎司 (捜査第二課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)

大木長十郎 …… 志水正義
小松真琴 …… 久保田龍吉

片山雛子 …… 木村佳乃 (外務省)
加藤倫恵 …… 山口香緒里 (中央日報記者)
藤竹清秀 …… 石井英明 (公民党議員、片山が情報を流す)
山浦幹治 …… 堀内正美 (外務省事務次官、片山と対立)
草葉成彦 …… 奥田達士 (外務省、転落死、片山にリーク)
岡田 …… 日高迅 (秘書)
照本 …… 石橋祐 (帝都新聞記者)

永井博章、大塚和彦、田村義晃

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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