第10話 天まで響く歌声が起こした奇跡

歌を歌い続ける理由の一つとして存在していた父親からの
言葉に落胆し声が出なくなった天海祐希は生き甲斐を失い、
一人雪の降る森へと足を踏み入れていく。

これまでのひまわりの精神や心情は、弟子である成海璃子の
主張を通して伝わったと思う。どんなに自分が不幸であっても
周りを幸せにする事だった。

沢山の人を幸せにしてきた彼女唯一の心残りは、自分の幸せ
を為し得ていないこと。
歌を歌う事への新たな自分探しで迷走する訳だが、
それを思い起こすまでに無我の境地に立ち、自分が何をしたい
のかという事を素直な心情で結論づけた感じだ。
他人ではない自分でその原動力を得たというのが、一応
他にはないドラマとしての特徴なのかも知れない。

他人を励まし続けた事への恩返し的なエンディングにはなったが
それに呼応する形で彼女の歌声に魅了される観衆というのは、
演出的には派手すぎず、彼女らしいローカルな感じの世間からの
認められ方で良かったのではないかな。

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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