ハゲタカ -Road to Rebirth-

脚本/林宏司
出演/大森南朋、柴田恭兵、栗山千明、松田龍平、中尾彬
宇崎竜童、神山繁、志賀廣太郎、三谷昇、小市慢太郎
津村鷹志、中原丈雄、嶋田久作、佐戸井けん太、ティム
イアン・ムーア、太田緑・ロランス、大関真、杉内貴
永島暎子、椎名泰三、鈴木希依子、本田誠人、堀正哉
山口みよ子、森谷あかり、鈴木ひろみ、小林節子、ハルカ

http://www.nhk.or.jp/hagetaka/

第2話 ゴールデン・パラシュート

鷲津は本業である買収ビジネスを展開する。
そのターゲットは今年創立70周年を迎える老舗玩具メーカー
「サンデートイズ」。会社は社長の大河内瑞恵を筆頭とする
一族が経営する会社。メインバンクである三葉銀行は、先の
他行との吸収合併を優位に進めるためにも、この企業の復活
再生が一つの鍵となっていた。一方鷲津率いる外資ファンドも
この物件に目を付け、この企業の不良債権を手に入れて交渉を
有利に進めようとする。

甘い言葉でたたみ掛けてくる外資ファンドの誘惑が実に
巧みで、思わずそれに乗りそうになる。
何が利益で何が不利益なのか、実に惑わされること間違いない。

鷲津の理念の原点となるべき事が、芝野の言葉にあったとは
驚きで、その辺の過去の柵や因縁も上手く作られている。

有る意味では銀行も投資ファンドもやっている事は同じである。
資本の論理で動いているところがその共通項で、より専門色が
強いのが投資ファンドなのだろう。

1話の西乃屋の件と共通するのは、なんといっても経営者の
経営能力の無さだ。それだけバブルの金余りの時代には
過剰な投資をしていた事がハッキリとしている。西乃屋の経営
者は本業以外にゴルフ場に手を出していたが、この社長は
テーマパークで利益を食いつぶしている。

大抵この手の内容は外資ファンド以上に経営者の側に感情は
移入されるものだが、経営者のあまりの無能さと強欲さに実に
微妙な心情だ。

銀行は日本のナショナリズムを喚起する様な役割を果たし、
外資と戦っている印象が有るので、感情は自然と銀行側に傾いて
いくが、冷静に考えるとバブルの諸悪の根源は銀行にもその一端
が存在し、あまりに美化されると逆に拒否感が出てくるのが
このドラマの難しいところである。

今回最終的には外資の策略の裏を突いた銀行が出し抜いた形に
なった。かつての恩師と生徒が対決しているような格好で
進行していることもあり、互いに手の内は分かっているという
ところだろうか。
正直何故出し抜いたのかよく分からなかったが、次回にもこの
玩具メーカーの話しが続くようなので展開に期待してみよう。

2話/冨士眞奈美、岡本信人、小林正寛、山崎大輔
菅原大吉、渡辺哲、村松利史、本田晋、茂木和範、藤本洋子
松田真知子、岩永新悟、岸潤一郎、山本浩司、久遠さやか
宮内大、田口主将、白坂やす丸、湯浅美和子、喜久嶋剛


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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