ハゲタカ -Road to Rebirth-

脚本/林宏司
出演/大森南朋、柴田恭兵、栗山千明、松田龍平、中尾彬
宇崎竜童、神山繁、志賀廣太郎、三谷昇、小市慢太郎
津村鷹志、中原丈雄、嶋田久作、佐戸井けん太、ティム
イアン・ムーア、太田緑・ロランス、大関真、杉内貴
永島暎子、椎名泰三、鈴木希依子、本田誠人、堀正哉
山口みよ子、森谷あかり、鈴木ひろみ、小林節子、ハルカ

6話/松重豊、徳井優、唐木ちえみ、菊地隆則、佐久間哲
日向丈、浅利陽介

http://www.nhk.or.jp/hagetaka/

第6話 新しきバイアウト

株価が暴落した後の大空電機を手にしたのはホライズンだった。
芝野はそんなホライズンに経営の立て直しの手伝いをして
欲しいと言われる。フェニックス計画を高く評価されたもので
有り、大木前社長との約束も有って了承する。
しかし数々のリストラ策に従業員との衝突も避けられず、
更にはレンズ部門を軍事産業に売却すると知り、我慢の限界に
達する。

窮地に立たされた芝野と鷲津。
どのような起死回生案に再生するのか。それともこのまま
沈んでいくのか、とても興味深い流れが存在していたと思う。

ドラマのテーマはズバリ「再生」。

人生の巡り合わせが面白いように演出され、芝野と鷲津の
二人を中心としたファンドと企業再生・人事担当官の苦労が
嫌という程解る作りだった。

かつての上司と部下である芝野と鷲津、この二人の立場を順を
追っていくと本当に面白い。
そして最後に来て鷲津が当時三島製作所の件で味わった心の
痛みを最終回に於いて芝野が味わうという絶妙なタイミングで
演出したと思う。

かつて上下関係の存在していた二人。そして互いにライバルに
なり、そして同じ目的に向かって手を結ぶ。この一連のプロセス
に無理が無く、とても面白く演出された最終回だったのでは
無かろうか。
勿論時間的制約のために、怪我をした鷲津や西野が一線に戻って
くるスパンが短すぎるのは感じるが、逆にテンポの良さを
感じるものだった。

EBOと呼ばれる従業員による企業買収がどういう意味なのかも
よく解る作りだったし、最後は職人たち主導で立ち上がると
いう感動的な展開でドラマを締めくくったと思う。

ただ基本的に人情だけで通じる世の中では無いのも事実であり
企業が傾くのもまた経営者の責任である事がもっと強調される
べきなんだろうけどね。

流石は林宏司さん。お堅いけどしっかりとした社会派ドラマ
を作りますね。

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

inserted by FC2 system