ナオミは妹なのか。
口を閉ざす母親に失望する一平。
竜次に諭された雪乃は一平に会う。

ナオミは雪乃、一平は冬彦と面会し、互いの親から真相を聞か
されるというシチュエーションはなかなか面白かった。

雪乃と冬彦という親の代の恋愛と、ナオミと一平の世代を超えて
子供の代に引き継がれる恋愛が対比的に映り、同じ家族の者に
恋愛する事の偶然性と必然性が神楽坂という土地をより神秘的に
映らせる。

ナオミの父親は小説家。一平の母親は芸者を経て現在はバーの
ママに落ち着いている。普通の親とはちょっと違う人生を歩む
ものたちで、一見すると放任主義のような育て方だけど、
親の代の失敗を子供に引き継がせまいとして、アドバイスして
見たり、故意に引き寄せさせるよう演出するなど、粋な計らいで
子供の幸せを見守る感じがとてもよく描かれている。

ナオミは何処か感情表現が不器用そうだけど、母親は自殺
していた故のこと。感情表現の不器用さは、一平も同じか?

随分と父親は冬彦であると拘っていたが、案外一平の父親は
行きずりの男なのかもと思わせた。

坂下自体が潰される様子を描くのではなく、前の建物を壊すと
いうやり方も上手いね。建物を壊す音は、悲鳴のようにも聞こ
えた。女将と共に去っていく竜次の心意気にも共感するものが
有る。

第2シーズンも有りかと思わせるような終わり方で、海外ドラマ
ではよく見かける様な描き方だけど、日本でももうちょっと
ドラマをゆっくり見られるように長期的スパンで、脚本を描いて
欲しい。その意味でもこのドラマも2シーズン目を撮って欲しいな。

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)