第11話 さよなら兄弟

片岡の父親が志していた絵が行き詰まり、自分の絵が描けない頃、
親友だった陽(本郷奏多)の父親の絵を盗作していた事実が明らか
になる。

花園ゆり子の謎が全て明らかになる。
表面的には少女漫画家としての素顔を世間に隠している事こそが
秘密なのかと思わせたが、そこから更に陽絡みで物語が発展して
いくなど、全体を通してなかなか面白いドラマに仕上がったと思う。

不祥事を起こしたのはあくまで父親であり、兄弟としての絆は
決して揺らぐことのない関係として描かれていたところ、それを
四男は自覚している辺り、とても良くできていた。

なんと言ってもドラマは堺雅人の長男としての苦悩が上手い形で
秘密に結び付け、興味を引きつけられた点に有ると思う。

長男として家族を守ることに有る立場と、自分も父親と同じ血が
流れており、いつしか自分も同じ事をしてしまうかも知れないと
思っているところなど、父親が犯した盗作問題が子供達の
心の傷として深く残っているし、多くの事を一人で背負う長男の
苦悩はとてもよく描かれていた。

束縛されているものから開放された時の長男の素顔を上手く
夏世との恋愛描写の中にぶつけることが出来たし、全てを
はき出した後の関係も良好という事で言うこと無しか!?

不自然に映るのは、父親と母親は若くして全員亡くなったのか
という事か。

修が美那絵にプロポーズする際に、ウルトラセブンの変身を
真似て勇気づけている場面が面白かった。しかもいつも
小料理屋に通う謎の男・神保悟志が最後に面白い絡みで
登場したところも、このドラマらしいサプライズ的演出で
面白かった。

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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