彩香は復讐のために、父親であり次期総裁の呼び声高い尾上
に近づく。そんな行動を見て直人は警告するが聞く耳を
持たなかった。

次々と驚くべき展開が用意されていた。
彩香が銃弾に倒れたこと。親友・美樹と結婚を誓う
塚原の存在。そして何と言っても今回ライバル宣言をした薫
の店が潰れ、再び「佐和」で働き始めることだ。

夜の街、金の臭いがするところにヤクザは付きものなのか。
ヤクザの存在が、ホステスに対してどのような影響を与える
のか実に面白く演出された話しだったと思う。
通常常客にヤクザの組長が付いたとなれば一般の客はその
ホステスに対して指名しづらくなるのは当然のこと。
それを分からせつつ一度はどん底を味せて、再び名声を回復
させる。ホステスとしての経験を色んな形で積ませているな
という感じだ。

一つ一つの事象は次なる展開のためのフラグ立ての意味合いが
強く、扱いは実に軽い感じがする。
例えばライバル宣言をした薫の店の存在だ。
これが彩香にとってどんな意味合いを持っていたのかが全く
活かされたものがなく、結局再び似たような位置に戻ってきた。

そして銃弾に倒れるという衝撃のエピソードは、簡単に時が
流れて何もなかったかのように過ぎ去る。最後に問題を解決
するための組長・大翔辰紘に対して借りを作るというフラグ
立ての為のエピソードだった。

銀座という街で名声を得るため、彼女の名を同じホステスの間で
知らしめるという意味合いも強く、その行動たるや派手としか
言いようがない。
ただホステス同士はライバルにしかなれないとするエリの言葉
を上手い形で裏切るエンディングはなかなか良かったと思う。

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