第8話 鉄平出生の真相

事故後の処理委員会の中でメインバンクである阪神銀行の行動
が明らかになる。20億の追加融資に関して、当初の予定とは
違い阪神銀行だけが融資を取り下げていた。それを知った銀平は
端から阪神特殊製鋼を潰すための謀略だとして、父親に真相を
問いただす。

祖父が予期していた父親と息子の対立の構図。
元々は祖父が蒔いた争いの種であり、孫の代にまでその争いを
引きずってしまう事への不幸と憤り。
孫の銀平はもちろん、父親の大介だってある意味被害者ではある。

それ故に何処かこの争いの中にも、善と悪という立場で見ること
の出来ないもどかしさが付きまとい、裁判での勝敗に関わらず
スッキリとした結末を迎えることが出来るのか不安に思う。

ドラマとしてはやはりあの爆破事故が大介の差し金として描く
方がなんとなく勧善懲悪がハッキリとして見やすいと言えば
見やすい。

ドラマとしての鍵は、全ての全貌を知る銭高の証言如何によって
左右されていくのか。今回見つかった財務の借入表だけでは
証言として心細く、決め手としても弱いものがある。

また今回この二人の対立に挟まれる格好で存在している銀平の
苦悩なんかも上手く描かれている。
本来ならば話しの顛末を知るものが父親によって命を狙われたり
するとまたドラマが広がり面白くなると思うのだが、残される
時間は少ないし、その辺の駆け引きは深くは描かれないようで
残念だ。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system