第4話 お局vs結婚しない女

ひょんな事から三人の共同生活が始まる中、登録していた派遣
の仕事が見つかる。そこには20年以上勤めるお局の存在が有った。

結婚する事に対して女性の立場の違いから発生する色んな考え方
の違いが現れていて面白い内容だった。

何故、人は結婚するのか。
女性としての武器を使うことに否定的な早坂萌だが、有る面では
それを認めつつ、自分では使うことが出来ない複雑な心境を
上手く描いているのではないか。

自らでは結婚しないと宣言した覚えもなく、良い人が見つかれば
その道を歩もうとしているにもかかわらず、周りからは結婚
しない女として見られることの複雑な心境も実にリアルに描かれて
いる。
この辺は男性の事を人生のオプションの一つなんて言ってのける
彼女の言動故の為なのかも知れない。

女性としての武器を使ったからと言っても必ずしも幸せになる
訳ではないことが室野るり子のエピソードの中から垣間見られ、
結婚に対する思いはますます複雑化していく訳で、見つかる
ハズもない答えを永遠と探している辺り、作者の哲学に迫る
考え方を見られるようで実に興味深い。

社会で活躍する女性の面白い対立が、今回のゲスト・夏木マリ
と米倉涼子の間で有った。面白いのは、米倉涼子は完全に女性
を武器にしない女であり、高岡早紀はそれを利用する女、
そして夏木マリは、時と場合によって女性を利用するという
中間的なスタンスの人間である事。
女性は生きるために女性を武器にしなければならないのか、
それとも米倉涼子の様な有る意味男性的な人間が生き残れるのか。
ますますドラマは答えが見つからず、混迷する訳だが、
実はドラマはその辺の葛藤が面白いことであると気がつく。

アメリカのドラマではこういうドラマが多いので、日本でも
増えると良いな。

それにしても米倉涼子と高岡早紀の価値観は全く正反対の
ものだが、あまりにもかけ離れすぎている為に、二人の関係が
上手くバランスを保てて居るんだなと今回の展開の中で思った。
なかなか面白い関係だと思う。

guest
夏木マリ、村杉蝉之介、皆川猿時、谷津勲、堀井茶渡

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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