第1話 新米弁護士は60歳

1年6ヶ月もの司法修習を終え、新たに弁護士として巣立って
いくものたちがいる。若者たちの間に混じり、3人の団塊世代の
男達もまた国民の正義を守るために、資格を取り巣立っていく。

初回は痴漢の被害を訴える女性の代理人として、男達が活躍する
もの。

[2006年の春クール]に放送していたドラマの続編であるが、
街の中の弁護士という共通項を除いてはあんまり関連性は
無いのかもしれない。

ドラマとしての面白さは、やはりこの三人の団塊世代の弁護士
たちが人生の終着点に於いて、何故弁護士という職業を選んだ
のかという事か。それぞれに理由が存在しそうだし、今後家族の
状況などが明らかになっていくウチに、その辺の事情が分かって
いくと思う。

今回だけの展開を見ると痴漢の冤罪事件を扱ったものだ。
実際に痴漢を犯していないのに突然罪を認めた男の真相と、
史談を申し出ているのに、それに応じようとはしない女性に
隠された真実とは何なのか。

男性は有名な電機会社の社長の息子で、現在は週刊誌にすっぱ
抜かれて世間を騒がせている死亡事故を起こしてしまった
ヒーターを開発した企業だという事。

原告の及川玲子は明らかにこの事件によって被害を被った側の
人間であり、痴漢事件を足掛かりにして心からの謝罪を求める
人間だ。

他に訴えたいことがあるばかりに冤罪事件を意図的に起こす事
は司法に対する冒涜には当たらないのかなど複雑な思いに
さられるものである。果たしてこの辺のきな臭さを払拭する
だけの裁判になるのか。

前回のマチベンと比べても随分と雰囲気は変わった。
石坂浩二の発言には何処かトゲがあり、その都度渡哲也が
しかめっ面しているところが印象に残る。三人共に同じ世代の
人間であることから上下関係が無く、なれ合いの関係よりも
言いたいことを言い合える関係を望んでいる為の者なのかも
知れない。
果たして団塊の世代にパワーを与えるようなドラマになるのかな。

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system