第4話 名前の無い依頼人

国選弁護としての仕事を受けようとして受付で手続きする。
最後に回ってきた起訴状を読むと、なんとも奇妙な調書であり、
被告人は名前を黙秘しているという。起訴状に添付される写真を
見るとレグラン法律事務所の中の岡村重勝が興味を示した。

何を考えているのか分からない被告に板尾創路は適役かも知れ
ない。

何故彼が名前を黙秘しているのか。
現場の捜査で次第に明かされていく当時の状況と、彼が生活して
きたとされるホームレスとの繋がり、そして犯行を行ったのが
複数犯であった事など、総合して色々と想像をかき立てる展開で
面白かった。

少しずつ頑なに閉ざしている心を解きほぐしていく状況が
上手く演出されていたと思う。

ドラマはなんと言っても弁護士・岡村重勝と被告人の関係だろう。
かつての技術員と人員整理を行う職員の関係。行き違ってしまう
二人の人生。

あくまでリストラは仕事上のことであり、切り捨てるという作業
は個人の感情ではなく会社のためのものであり、当時のやりとり
の真意が何処にあるのかが会話や態度に表れてくるのが実に興味
深く演出されている。

15年以上悩み続けてきた二人の中の心情が、今回の事件を通して
解き放たれる感じがとても良かった。

そしてなんと言っても再起を応援する様なドラマになっているの
が実に良いのではないか。

guest
板尾創路、麿赤兒、絵沢萌子、石田太郎、ジャガー横田
大高洋夫、奥田達士、阿曽山大噴火、浅井孝行、森永涼平
小野健人、中山克己、樋口靖、桜井ひとみ、萩原明子
大久保綾乃

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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