第1話 春一番のコロッケ

鎌倉で「春日井米店」を営む春日井家。
父親・竜平、母親・千恵子、長女・円、長男・新平、次女・楓
の五人家族に、新平の嫁・たえとその子供翔太。
しかしこの関係も15年前には終わりを告げ、父親の言動について
行けなくなった家族は分裂して家を出て行った。
今回、春日井米店の社長・竜平の下で働くゴローの呼びかけに
よって長男・新平は実家に帰省する。

どんなドラマなのか全くの予備知識なしに見てみた。
渡哲也さんといえば、良い人そのものであり、何でも解決
に導く大御所のイメージが有るが、このドラマでは全くそれに
当てはまらない。
女ったらしで家族の前で威張り散らす。
意固地なまでに決して他人に弱味を見せないし、一歩外に出れば
近所の住民達が彼の歩く後ろをついて回るという、昔気質の
父親像という感じ。

ドラマは鎌倉を舞台にした完全なご当地ドラマだ。
古式床しい風情の残る鎌倉のロケーション。
蔵作りの米屋。かまどで炊くご飯。ドーナッツ盤のレコードから
流れてくる音楽など、完全にドラマの中の世界観は数十年前に
タイムスリップしたかのようだ。

父親の無責任な行動によって離散してしまった家族が、父親
の死期が近いことを発端に、部外者である長男の嫁・たえの一言
によって再び家族の形を取り戻していくというのが第一話の展開
だった。

子供に対する愛情に欠けた父親かと思えば、最後にサプライズが
有り、蔵の中の隠された秘密が明らかになると、このドラマの
良さがじわじわっと浮かび上がってくる。
身勝手な父親に振り回された子供達もそれを知れば許してしまい
そうだが、すぐにそんな幻想からは目覚める様な出来事が有り
これが家族問題の騒動の発端のよう。
一体どう処理されていくのか楽しみなドラマです。

guest
住田隆、不破万作、山下容莉岐、大高洋夫、メイ・サツキ
夕樹ゆう、俵木藤汰、竹内晶子、小谷公一郎、樫村勲、荒川仁彦
竹下浩史、高橋和喜、浜田道彦、石田晃一、稲葉大助、佐々木亮
高橋健一、市場侑介、有動真樹、山浦栄、高濱正朗、荒井賢太
三木秀甫、近藤起矢、板東美佳、北村佳織、大塚真紀
小山真理亜、佐藤優里奈、藤田悠希、貝谷愛実

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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