西野和香子から相談に乗って欲しいといわれ、高級なイタリアン
で食事をしながら話しを聞くことになる。彼女は先輩の中嶋から
しつこく誘われている事に対してやんわりと断りたいとの事。
一方小梅は試験期間中だった。赤点さえ取らなければ大丈夫だと
されるが、高校の試験に天手古舞いの父親だった。

職場での人間関係、そして社会人としての辛さを通して、
今まで顧みることの無かった家庭の大切さを知らしめる展開で
あると共に、西野和香子というキャラクターを使って面白い形で
夫婦の危機を演出した話しだと思う。

なんと言っても今回は女性としての狡賢さと嗅覚の鋭さが目立つ
話しだった。
残業を恭一郎家でやるようし向けたのも西野和香子であるが、
彼女にしてみれば上司の妻を詮索するチャンスでも有ったのだろう。
なんとも女性の怖さを見た気がする。

またドラマとして面白く映るのは、入れ替わったキャラクター
たちが、それぞれに成功を収めたり失敗したりする場面だろう。
外見は変わっていないのに中身が変わっただけでこれ程までに
周りとの人間関係が円滑になり、その人物自体が好かれてしまう
という皮肉が面白い。逆に言えば今までこのキャラクターの足り
ない部分を指摘しているようで、実に良くできている。

女子高生の感覚を上手く会社の中で活かす恭一郎は成功を収める
方のキャラクターだ。
皮肉なことにこのキャラクターが周りから好まれるという事は、
職場の上司は男性らしいキャラクター像よりも女性的感覚に長けた
キャラクターである方が上手く機能してしまう事だろう。
社会という枠に収まらない型破りなキャラクター像がまた、
成功を収める原因の一つなのかも知れない。

小梅と女子高生友達のシチュエーションも面白い。
一緒に風呂に入る事が出来るという場面では、あまりに自制の
取れた恭一郎の行動に人間性を見る事が出来た。
私ならば即決で風呂に入っています!

guest
柏原収史、久松信美、石川希、高橋聡美、宮本愛

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)