第10話 警護課員皆殺しを阻止せよ

永正大学・永正記念館落成式当日の朝。
式典の1時間前になるとアトリウムに人が集まり始める。
SPたちは虱潰しに怪しそうな場所を調べ倒す。

随分と引っ張り引っ張り引っ張り倒した感じの話。

一番の興味深いところは、井上薫と麻田首相の過去の因縁の
関係にあるが、井上薫が過去の出来事をどのように思っている
かの一端が分かる回想・暴発シーンでは無いだろうか。

決して総理の事を良いようには思っておらず、両親が亡くなった
傍で密かに微笑みを見せている麻田首相に憎しみを抱いている。
そんな過去の事件に麻田首相が関わっていることは明らかだが、
何のために起こした事件なのかが今後の最も気になる部分であろう。

で、散々引っ張り倒した襲撃のシーン。
三方からターゲットである麻田首相を狙う影。
誰がターゲットを仕留めるのか。上手い形で演出する話しだった
と思う。

そして何と言ってもこの襲撃シーンは、大人数が一フレーム内に
収まる難しいシーンでも有る。
観客らは一斉に外に向かって走り出す中で、流れに反して一人
だけ中心に向かって歩み寄る人物・山西。
この流れの対比が彼の心情を描いているようで、行動は落ち着き
放っていたが心の中をのぞき見られるようで実に面白いシーン
でも有った。

余談だけど、こういう群衆パニックシーンで思い出すのが
テリー・ギリアム監督の「フィッシャー・キング」だ。
1000人のエキストラを使って正反対に行き交う流れの群衆達が
突然ワルツを踊るという突拍子もないシーンがある。
主人公の気持ちを描くために使われたのだが、表現の仕方に
圧倒された記憶がある。

さて来週は最終回だね。
終わってしまうのが残念だけど、どんなオチが待っているのか
楽しみにしましょう。

あっそういえば「めざましTV」の松尾翠アナがエキストラで
出演していた。一瞬だけどすぐに分かった。セリフ入りの出演
だけどSPの一人という設定なのか?

guest
平田満、菅原永二、今奈良孝行、小椋毅、古山憲太郎
三代目魚武濱田成夫、戸沢佑介、野村信次、田中允貴
小島康志、芦沢孝子、原田裕子、蛯沢康仁、飯尾英樹
上戸明、松尾翠(アナ)

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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