第3話 祖母の最期

早くも卒業の時期。
芸術分野での就職を諦めて早々に仕事先を決める者、学生
時代からの拘りを貫き通す者、実家を引き継ぐ者。
そんな中、速水もこみちは自由という道を歩もうとする。

夢や希望を持たない彼は向上心もなく、アルバイトをしては
すぐに辞めてしまう毎日。

偶然にも出会う同級生たちとの現状での立場の違いが、厳しい
現実というものを投げかけてくれる。
大抵は比較すべき者が居て、その人には負けまいとして努力
する姿勢を見せるものだが、彼にはそういった気負いみたいな
ものが無く、周りに流されない雰囲気はある。

追い込まれないと何もしようとはしない速水もこみちは、
前回の展開と全くの一緒。卒業までを決意させたのは母親の
思いであり、今回彼を後押しさせるのは祖母の思いだ。

これまでの展開の中で母親との確執ばかりが抽出されていた
ので、隔絶された雰囲気のあった祖母との関係ではあるが、
幼いときの彼と祖母の間には、暖かい関係が形成されていた。

祖母が倒れたのにすぐには実家に戻ることが出来ない惨めな
現状をもっと効果的にあぶり出すには、これまでの展開の中で
孫と祖母の二人の関係がもう少し描かれていると、ドラマと
しても更なる感じる思いに繋がったと思う。その辺は少し残念
だが、ドラマとしては良くできていたし、寂しさなんかも伝わ
って来た。

秋に放送したスペシャル版では祖母の存在は無かったし、
父親が政治家と繋がりが有る様な恰幅の有る感じの役ではなかった
のでちょっと驚いた。

guest
ピエール瀧、金田龍之介

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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