第5話 最後の旅行

ガンの手術が済むと今度は生活の場の立ち退きを要求する
退去通告書がオカンの元に届く。

ずっと一緒に居ることは出来ないのか。オカンにとってマー君
が近くにいることは一番の励みになる。
そんな母親の願いや心境に対して、外堀から二人が共に住む事
を示唆する状況を築き上げていった感じのする話しだった。

母親側からはなかなか切り出すことが出来ない息子との同居。
巣立っていく息子の人生に再び足を引っ張るように介入する
事への複雑な心理が働くものかも知れないが、ドラマでは
上手くオカンの存在を孤立させて、息子の元へと引き寄せる
演出が為された。

過去のエピソードの使い方も絶妙で、引っ越しが中止になる
ときの真相を上手く父親との関係性に結びつけた事も見事だった。

スペシャル版の時は、もう少し世間から認められて一軒家に
住んでいたが、あのアパートで共に住むことになるのだろうか。
柄本佑は同居しているのでは無いのか?

今回は香椎由宇との関係も一歩進めた話だった。
香椎由宇の親子関係は、この二人の親子関係と対比されるもの
で実に面白く映るが、東京という土地に拘る自分の存在意義
を促す演出でも有り、ドラマとしてもより重厚なものに映ると
思う。

AM24:00、東京タワーの照明が消える瞬間を共に見たカップル
は一生幸せになれる。
これは実在する伝説なのだろうか

guest
朝加真由美

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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