第11話 走れ夢をのせて

病院からの連絡を受けた高志は急いで怪我をした父親の元へ
いく。しかし品評会を抜け出したことに激怒する父・弘志。
怪我を負ってでも現場に復帰する父親の姿を見て、高志は
自分の気持ちを正直に打ち明ける。

最終回はとてもいい話だった。
笑いあり涙あり、父親そして友人らとの真剣な話し合い有り、
別れそして再会。
ただグラスウィンドの話しが最後に来てしまった為に、牛に
願いをというタイトルはやや霞がかってしまった。

何故高志がこの土地から逃げ、自分の運命から逃げるのかが
語られたわけだが、当の本人である父親にとって見れば、特別な
事など何一つしておらず、家族の存在に助けられながらガムシャラ
に働いてきた結果だという。
守るべき何かが有ると人間は強くなれるね。

最後にゴール・卒業の証しとして生徒達だけで酪農の一家を
任せられるという括りも良くできていた。子牛・グリーンの
容体の変化はとって付けたようなモノだけど、全ての仕事
を完璧にこなす姿は確かに成長した事を実感させるモノだった。

東京に戻った彼らとは徐々に連絡が取れなくなるという最後の一文
はなんとなく映画「スタンドバイミー」やアメリカ映画によく
有る切ない余韻を臭わすエンディングで好きなのだが、次の瞬間
再会してしまう辺りは、好みが分かれるところかな。
私としては"あの夏みんなで過ごした事。それだけは確かなことだ"
で終わった方が良かった。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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