第4話 あんな男にワシの女を渡せるか!

山之内一家への上納金を取りに来たクロワッサンの松だが、
映画オリオン座の娘・鈴に一目惚れする。毎日のように現れる
彼にほとほと困り果てた彼女は、みんなに相談し彼氏が居ること
を知らせて諦めさせようと画策する。

ようやく恋愛話と記憶の話しが絡み始めた。

ドラマとして面白いのは何と言っても互いの本音とは逆の方向
に進み出していく恋愛上のもどかしさだろうか。
二人が結ばれて欲しいと願う視聴者の思惑とは逆に、すれ違う
言動がもどかしい様で実は面白い。

やはりドラマの良さは鈴の愛らしさ満遍なく表現されている点。
切なそうなしている鈴の表情、妹としてしか認められない悔しさ
などとても良い感じで現れている。

記憶という爆弾を抱える太郎にとって今一歩踏み出すことの出来
ない心の傷をどう処理していくのかが今後の展開の面白さだろう。

今までクロワッサンの松といえば、恐れられる存在だったのに
ヘタレだと分かった瞬間に、過去も彼も含めてヘタレ色に変わ
っていく流れが面白い。駄々っ子のような態度を見ると強ち
親分からもまともに相手にされていないというのも頷けるもの
がある。

またドラマでは、今回ジェームス・ディーン色で攻めてきた。
"理由なき反抗"のタイトルに引っかけて何度も理由のない反抗
を繰り替す辺り、とても笑えるものがあった。

最後に太郎の言葉によって二人の仲が修復してしまうが、
個人的にはもう少し煮詰まるまで互いに距離を置くように喧嘩
したままの方が良かったと思う。1話で何でも解決してしまう
のは日本ドラマの欠点か。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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