第8話 接吻

太郎の目の前で記憶をなくす前に妻だった事を告白する美和子。
それを陰で聞いていた鈴はついにこの日が来たとして戸惑いを
隠せずにいた。太郎が名門大学を出た名門家のご子息だと知り
信憑性が有るのかどうか疑いの目を見せる家族者たち。
鈴は過去の太郎について美和子に詮索しようとする。

太郎の過去を聞けば聞くほど、太郎の謎めいていた部分が
明らかになっていく。そう表現した鈴の言葉が象徴するように
歌が上手かったり、ギターが弾けたり、洋楽に長けている
太郎の謎が明らかになっていく展開だった。

ドラマとしての面白さは、なんといっても記憶喪失を前後して
別の生活があるという現実だ。ドラマでは土佐清水の内容
だけを描いている為に、鈴であり岸田家に情が移るものが
あるが、当然ながら東京で生活していた頃の太郎の姿も存在
するわけで、美和子の気持ちもぞんざいに扱うことは出来ない。

鈴の不安な気持ちを主軸にドラマを構成しているが、それと
同時に美和子側にも同様の気持ちが存在している点がドラマ
として面白い。

対照的に懐中時計と真珠のネックレスというアイテムが存在して
いるところもドラマとしてはバランスよく描かれているし、
久松という新しいキャラクターの登場によって、不安定な状況
が生まれた点も今後見逃せないところだろう。

しかし松村雄基さんは年取っても格好良いですな。

guest
小池栄子、丸山麗、松村雄基

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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