明日香が亡くなり、学校側としては自殺ではなく事故として
処理しようとする。イジメの痕跡が有った事で違和感を生じる
伊藤淳史は、副校長の雨木や珠子に相談する。

隠蔽体質の学校という組織、聖職であるという教師としての
理想と現実の問題に鋭くメスを入れる内容でとても面白かった。

正直指導記録を隠したのは、明日香の件で知られたくない過去
や事件が有ったために発覚を恐れた副校長が隠したと思っていた
けど、犯人は八幡だったのね。

理想を掲げている教師ほど、困難にぶつかり解決が難しいと
悟ったときの落胆ぶりは現れるものだと思うけど、この八幡と
いうキャラクターがまさにそれを体現した役である。

彼の姿は半年後の耕平の姿なのかも知れないし、彼にはそんな
困難を乗り越えるべき才覚が有るのかも知れない。
耕平の現実を追い掛ける姿を見て、八幡という教師が再び息を
吹き返し、理想を掲げて始動するかもしれない。
教師も人の子である事を表現するには面白い役柄でありエピ
ソードだった。

思った以上にあっさりと明日香と珠子の関係がハッキリして
しまった感も有るが、明日香と珠子の過去のエピソードは、
彼女の中の良心を目覚めさせるのに十分すぎるものであったし、
隠蔽体質を打破するには、十分すぎる程の器量を持つキャラク
ターである。被害者の親が弁護士だったというのも出来過ぎな
設定でも有るのだけど、菅野ちゃんのこの手のやる気が無さ
そうでいて、実は芯の強さを備え持つ人物像は安心して
見ることが出来る。

今後の展開次第では、このクールの本命になりそうなドラマだ。

guest
桜井聖、加藤四朗、小野花梨

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)