33分探偵

脚本/福田雄一

http://wwwz.fujitv.co.jp/33tantei/index.html


第2話 別荘殺人をもたす


大田原警部が鞍馬六郎探偵事務所を訪れる。面倒な任務を
任されたという彼は、六郎を見ると富士見湖まで付き合って
欲しいと告げる。湖畔にある別荘に玩具メーカー・宇宙堂の
社長・権藤源五郎の警護に行かねばならないという。リカコは
その近くが心霊スポットである事を知り楽しみにしていた。
源五郎の元に脅迫状が届いたために、警護上の安全を考え、
彼を別荘に移し匿っているのだという。
別荘で源五郎に挨拶し、権藤の妻・美沙子、秘書・小宮山、
お手伝い・吉田、庭師の木島と挨拶した後、屋敷中のセキュリ
ティの確認をする。部屋の中からは反応しないが外から窓に
触れると装置が作動するという。
食事を取る中、窓越しに権藤の異変を発見した庭師の木島が
社長が室内で自殺しているという報告を受け、すぐに現場に
駆けつける一行。果たして自殺なのか他殺なのか。

一人一人に疑いの目を向けては、可能性が無い人物をリスト
から外していく。そんな中で鞍馬六郎が下した結論とは。

相変わらず小馬鹿にするような容疑者たちへの視線。

先ずは秘書が会社の金を横領したとする推理。
夫人にも秘書との不倫関係の容疑を掛ける。
庭師はかつてエリート社員だったという過去を動機として
浮かび上がらせて、第一発見者である庭師には、一番疑わしい
視線を送る。お手伝いの吉田には、ロープに付着する指紋の
件で殺人に結びつける。

自殺する人間がコーヒーなど飲むのか?
共犯が居る可能性は?

不確定要素として存在しているのは、この界隈に出没すると
噂される"幽霊"の存在だ。
幽霊の存在が庭師であることが分かり、やはり犯人は木島
が有力視される中で、情報屋からもたらされる情報によって
社内に社長を疎ましく思うモノの存在まで浮かび上がらせた。

イマイチ分からないのは誰が脅迫状を送りつけたのかという事。
社内で疎ましく思う人たちによる犯行だとしたら、ちょっと
リアリティはなく都合良く脅迫状が浮かび上がらせた気がする。

一連のパターンが既に確立されており、情報屋、鑑識にいく
順番、そして見せ場など確固としたものがあり、安定した楽しさ
が存在する。

いざ結論を出すときに大田原警部が逮捕に向かおうとする所で
寸前に六郎が否定するコントを経た結果、結局全ての可能性が
否定された上で、最初の結論が正しいと言うことになる。

いつかこの一連のパターンが崩されるシナリオが描かれるの
だろうなと思うと楽しみです。

鞍馬六郎 ……… 堂本剛
武藤リカコ ……… 水川あさみ
アイ ……… 野波麻帆
茂木刑事 ……… 戸次重幸
情報屋 ……… 小島よしお
鑑識官 ……… 佐藤二朗
大田原警部 ……… 高橋克実

guest
権藤源五郎 ……… 山田明郷 (社長)
権藤美沙子 ……… 宮田早苗 (社長夫人)
小宮山 ……… 飯田基祐 (秘書)
吉田 ……… 片岡富枝 (お手伝い)
木島 ……… 春海四方 (庭師)

小松和重、伊藤麻実子、野村啓介、小出真保(麦芽)
森田拓馬、東京優勝、阿藤快

志賀廣太郎(ナレ)

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