四つの嘘 脚本／大石静 http://www.tv-asahi.co.jp/4lies/

第1話 41歳〜隣の女には負けられない!!

カナダのバンクーバー。大型クルーザーに乗る一組のカップル。
手を繋ぎながら船のデッキへと出ると思わず倒れそうになる
女性・戸倉美波。そんな彼女を抱きしめる男性・河野圭史。
しかしその時クルーザーは突然大きく舵を切り、別の船と
衝突した。乗客達はみな海へと投げ出される。
かつてはニュースキャスターを目指していた西尾満希子。
今は実家の仏壇屋で婿養子をもらい、一男一女の母親となって
いた。しかし最近子供達が全く言うことを聞かず、親を完全に
舐めていると憤慨。その責任を夫・武にぶつける。
そんな時、TVでバンクーバーの事故が報道される。河野圭史
の名前が挙がるとTVに釘付け。彼は親友の戸倉美波の元彼氏
であり、原詩文に奪われて結婚した男性だった。しかし今では
二人は別れて、美波はカナダに住み、圭史はアメリカで外交官
として働いていた。満希子は心配になり、カナダの美波の元
へと電話するのだが．．．。

ナレーションを勤める戸倉美波が亡くなっているという設定を
見ると、アメリカドラマ「デスパレートな妻たち」を意識して
いるのかなと思えなくもないが、日常生活で起こる顛末を描いた
というよりも特殊な事情の中で進行するので、ちょっと違う
かな。

初回故にキャラクターの紹介色が強かった。
学生時代にはあまり接点の無かった女性たちが、一つの事件
を契機に引き寄せられるようにして出会う。

共通するのは戸倉美波という同窓生。
それ以外にも接点はあると思うが、学生時代は人と群れるのが
嫌いな人(ネリ)が居たり、友達は居ないが男性には何故か好か
れる性格にある人(詩文)と、あまり共通するモノが無いなと
いう印象だ。

雰囲気はとてもよく出来ているのだが、理解できないことも
多く高校時代の因縁を引きずるにはあまり印象深いエピソード
が足りないようにも思う。

特にこのドラマの核となりそうな河野圭史を巡る争い。
高校時代の河野圭史と美波との関係が深く描かれていない為に、
何処か説得力に欠ける展開だ。
恋人を奪われたとしているが、出来れば年齢設定を大学生に
するでもして、もう少し結婚を意識する間柄にすると良かった
と思う。正直、圭史と美波の恋愛にはそれ程重いモノが流れて
いると感じられないところがこのドラマの辛い所だ。

ただ満希子の我の強さから美波は、恋の悩みを親友である満希子
ではなく詩文に相談しているという設定は今後面白い方向に
発展する可能性がある。満希子の知らない美波の姿。それ以外
にも希薄な関係故に相手の事情が分からないところも面白く
作用していく可能性はある。

四つの嘘ということでそれぞれのキャラクターに嘘が存在
すると思うが、それが一体何なのか。初回ではまだ何とも言え
ないね。

原詩文………永作博美 (魔性の女。本屋の娘)
戸倉美波………羽田美智子 (カナダに住む)
西尾満希子………寺島しのぶ (仏壇屋の娘)
灰谷ネリ………高島礼子 (世田谷第一病院の女医)

河野圭史………仲村トオル（友情出演）外交官
安城英児………勝地涼 (ボクサー。詩文の彼氏)
西尾武………渡辺いっけい (満希子の夫)
河野良子………野際陽子（特別出演）(圭史の母)
西尾ゆかり………夏未エレナ (満希子の娘)
西尾明………井之脇海 (満希子の息子)
戸倉雅之………二階堂智
戸倉彩………栖葉桃菜

福山………長谷川博己
井上………奥田崇
坂元弘樹………進藤学
原禮一郎………品川徹
宮部………伊藤ゆみ

((18歳の頃))
原詩文………入来茉里
戸倉美波………下垣真香
西尾満希子………石田未来
灰谷ネリ………河合優

白井義将、吉田晃太郎、石川裕司、古澤蓮、石井春花
藤井亜紀、白木ケイ、蓮見陽介、山崎崇史、勢堂公大
清水俊輔(アナ)、石川智徳、Rena Kawabata、Megan Morrison
Jacob Eggie

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)