四つの嘘

脚本/大石静

http://www.tv-asahi.co.jp/4lies/


第4話 女41歳おひとりさまの真実


美波の死によって決して交わらなかった者たちが交わり始める。
自分の魔性を頼りにその時限りの刹那に酔いしれる詩文。
今まで手に入れることの出来なかった欠落部分を手に入れ始めた
ネリ。

詩文の家では、娘の冬子が祖母・河野の家に行くと言い出す。
おばあちゃんと呼ぶと喜ぶのだという孫は、入学金や
海外旅行にも連れて行ってくれるという祖母に満更でも無い様子。
しかし母が嫌だと言えば辞めるという。詩文は養子に入る事は
あの人の家を継ぐことであると説得するが、そんなの無視すれば
良いという冬子。
安城は詩文の家に行く。
冬美は意味ありげに男の顔を眺めるが、詩文は安城にこの関係
はもう終わりであることを告げる。ボクサーを辞めたから嫌な
のかと尋ねるが、詩文はそれを否定しなかった。
安城の主治医・ネリは、ボクシングジムの会長の元を訪れる。
安城はリング上で人気があった選手なので、地味な生活に戻る
のは難しいだろうと告げられる。しかしトレーナーとしてやって
行きたいのであれば歓迎するという意向を聞かされ、ホッと
した表情を見せるネリ。
ネリはその足で安城のアパートに行く。部屋まで行くべきか
どうかで悩んでいると、その時丁度安城が帰宅する。
月曜日と木曜日は必ず病院に来て診察を受けろと告げるが・・
一方西尾はネイルを念入りに磨いていた。今日は家庭教師で
有る大森が来る日。夫は無関心を装い、自らは仕事で外に出掛け
てしまう。大森が来ると案の定、彼女のネイルを誉め、関心が
有るような素振りを見せるのだった。

三人の女性がそれぞれの人生哲学を交わしあう。

大別すると、その日暮らしをしている原詩文と堅実に人生を
生きている西尾満希子&灰谷ネリとなる。

人生に於いてお金は重要なのか。
お金がないと当然ながら生きていくことは出来ない中で、
ギリギリの生活をしている原詩文がまた詭弁を言い出す。
将来が見えすぎているのも辛いのだと。
この辺にリアリティが無い所がこの人の辛いところ。
自分らしさを追求しているのか、現実逃避しているのか
よく分からないキャラクターだ。

41歳という年齢にして、一人っきりの状況に陥ってしまう。
父は店をたたんで老人ホームへ。娘は義理の祖母の元へ。
身軽な独り身というよりも、一人取り残された格好だが、
それでもこの人の腐らないところは、有る意味では尊敬できる
所である。

人生に於いて異性の存在は絶対なのか。
ドラマでは異性を求めると金が無く、金や名声を気にすると
異性とは縁がないと言ったキャラクターが配置されている。
その関係を逆転させていくのがこのドラマのテーマなのか?

今更ではあるけれど、どういう方向性を持っているのかよく
分からないドラマ。
それと共に家庭教師・大森基がゆかりではなく満希子を選ぶ
意図は何処にあるのか。

ネリはストーカーに狙われていることから、より安城英児の
存在が大きくなっていきそうだね。

原詩文がどういう所に到達するのか。このドラマの一番の
興味深いところなのかな。

原詩文………永作博美 (魔性の女。本屋の娘)
戸倉美波………羽田美智子 (カナダに住む)
西尾満希子………寺島しのぶ (仏壇屋の娘)
灰谷ネリ………高島礼子 (世田谷第一病院の女医)

河野圭史………仲村トオル(友情出演)外交官
安城英児………勝地涼 (ボクサー。詩文の彼氏)
西尾武………渡辺いっけい (満希子の夫)
河野良子………野際陽子(特別出演)(圭史の母)
西尾ゆかり………夏未エレナ (満希子の娘)
西尾明………井之脇海 (満希子の息子)
戸倉雅之………二階堂智
戸倉彩………栖葉桃菜

福山………長谷川博己
井上………奥田崇
坂元弘樹………進藤学
原禮一郎………品川徹
宮部………伊藤ゆみ

((18歳の頃))
原詩文………入来茉里
戸倉美波………下垣真香
西尾満希子………石田未来
灰谷ネリ………河合優

guest
大森基 ………崎本大海
ジム会長………不破万作
院長………大林丈史

矢柴俊博、松澤仁晶、橘ゆかり、岩本宗規、中村真知子
白井義博、柊瑠美、新山のぞみ、松本嘉菜、椋木えり
藤井亜紀、白木ケイ、蓮見陽介

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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