Around40 〜注文の多いオンナたち〜

脚本/橋部敦子

http://www.tbs.co.jp/around40/


第11話 40歳、幸せの決断


緒方聡子の問題。
40歳になった途端忙しいほどに色んな事が起こり始める。
結婚と自分の夢を秤に掛ける展開となった。
簡単には幸せを与えない所がドラマらしいところだが、
特にこの人物、結婚以外の幸せの全て持っているために、
結婚まで与えてしまえば、完全に視聴者の妬みの対象になって
しまう。一癖も二癖も有る展開を最後に用意した格好だが、
彼女が見せる信念や拘りが有るからこそ、今まで結婚しずらい
状況に有ったことが明らかで、最後までそれが貫かれる事は、
とても彼女らしいキャラクターの描き方である。
北海道に行くことはこれまで築き上げた彼女の幸せの形を
全て脱ぎ捨てるものであり、家族や友人と離ればなれで過ごす
事の違和感を生じたので、こういうオチもあんまり気の毒には
思わなかったかな。
子供が欲しいならば頭を使ってそれも達成できる気がするしね。

森村奈央の問題。
別れを切り出した途端、妊娠の事実が発覚する。
夫との別れを切り出した事で仕事を失い、他人が羨む家庭の形
を失い、この先食べていくのも辛い状況。
ただそれでもまーくんの存在を初め、何でも語り合える仲間
が近くにいるわけで、心強いモノはあるけどね。
元夫・新庄が意外と聞き分けが良く、良い人で有った点が
後腐れ無く描かれた要因となる。
で、結局まーくんと呼ばれているのはマカロニのまーくんと。
これが一番のサプライズかも?

竹内瑞恵の問題。
夫との関係が修復されると思った瞬間に衝撃的な事実が発覚
する。夫は会社からリストラ。会社で肩身の狭い思いをして
きたのに加えて、家庭を支えているというプライドまでも
失いつつ有ると言うことで、夫の自尊心は崩壊。
苦しいときほど夫婦や家庭の真価というモノは発揮される
べきであり、この流れはとても気分良く映る。
リストラ=離婚となるのであれば、夫の存在の価値が何なのか
悲しくなってくるからね。
夫は夫の役割に拘りすぎであり、妻に求めるものも拘り
過ぎていたわけだが、最後は出来すぎな夫に変わってしまった
所はドラマらしいオチなのかな。

緒方のエピソードだけが、人は簡単には変われないことを描いた
話しであり、奈央はきっちりと変わる決意を見せ、瑞恵は
変わるための努力をしようとした。三者三様の展開でとても
面白いドラマでしたね。

緒方聡子(39)・・・天海祐希 (精神科医)
岡村恵太朗(33)・・・藤木直人 (カウンセラー)
森村奈央(35)・・・大塚寧々 (出版業)
大橋貞夫(39)・・・筒井道隆 (レストランシェフ)
竹内瑞恵(39)・・・松下由樹 (営業)
*   *   *
緒方達也(28)・・・AKIRA (EXILE) (美容師)
緒方マキ(24)・・・さくら (達也の妻)
緒方友康(69)・・・林隆三 (聡子の父。開業医)
吉永晴子(61)・・・加賀まりこ (友康の継母)
三波由香里 (32)・・・吉瀬美智子 (奈央の後輩)
新庄高文 ・・・ 丸山智己 (奈央の夫。ライフプランナー)
竹内彰夫 ・・・ 神保悟志 (瑞恵の夫)
川崎謙吾 ・・・ 松尾貴史 (聡子の上司。副院長)
中山美智子 ・・・ 大場久美子 (奈央の上司)
竹内洋介 ・・・ 木村遼希 (聡子の息子)

guest
神林昭三 - 橋爪淳
森岡 - 菅原大吉
平田 - 相島一之
奈央の中学時代 - 岡本杏理
貞夫の中学時代 - 佐野和真

野添義弘、宮澤美保、花ヶ前浩一、森康子、藤本静
山口みよ子、春延朋也、松原正隆、小浜正寛、西原純
木下幸治、田村三郎、坪井響子、佐野珠美、岩沼祐亮
高島彩子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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