あしたの、喜多善男
〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜

脚本/飯田譲治
出演/小日向文世、松田龍平、小西真奈美、今井雅之
栗山千明、要潤、生瀬勝久、吉高由里子、岩松了、温水洋一
丸山智己、吉家章人、渡辺万美、片山瞳、桂亜沙美

http://www.ktv.co.jp/yoshio/index.html

第3話 元妻と密会…暴走

自害をするまで残り9日。
平太とリカに頼まれ生命保険に加入する善男。
その後平太から教わった元妻みずほの働く会社へとアポを
取ろうとする。そこで初めて彼女がアパレル企業の社長を
している事を知る。半信半疑のまま直接会うために会社に
乗り込もうとするも受付には警備員が居て、会うことが出来
なかった。

このドラマを見ているとマイク・フィッギス監督の映画
リービング・ラスベガス」を思い出す。
あの映画の様に酒の臭いも女の臭いも無く、鬼気迫るような
演出も無い内容だが、小日向文世と吉高由里子の関係には何処
か、この映画のニコラス・ケイジとエリザベス・シューの姿と
オーバーラップさせてみたくなるのだ。
流石に二人が純愛まで発展するとは思えないが、今回の展開を見て
それも有りなのかという気持ちにさせてくれた。

今回は人生に絶望している善男の中で、救いの存在である
みずほとの関係を描いた話しだった。

一目善男の姿を見ただけで緊張感を発して気絶してしまうみずほ。

一方が安らぐ存在に相手を見ているのに対して、この行動との
ギャップは何処に存在するのだろうか。

"どうして結婚してくれたのか?"という善男。
ドラマを見ていて視聴者である私も一番気になる質問を投げか
ける。
返ってきた答えは、"貴方は優しいが人を疑うことを知らない
善良な人間であり、その部分が大嫌い"なのだという。

善男に対する返信の言葉は明らかに自分の中にある自責の念で
有り、興味深い点が多い。

保険金絡みの殺人が関わっているところを見ると、みずほは
当初善男をターゲットにしていたが、あまりの善人さに気が
引けてターゲットを二番目の婚約者にしたといった所だろうか。

自分は悪い女なのに、そんな自分を疑いもせず愛してくれる男。
しかもその女を最高の女であり、唯一の女性として死んでいく
彼の事を思うと確かに重いモノが存在するのでは無かろうか。

上述した善男としのぶが一日の最後に会うという設定がとても
心地良い。一日の間で傷ついた心の全てを清算してしまう程
まったりとした感じが二人の間の中で生まれている。
しのぶにどういう意図があるのかはよく分からないが、
互いの関係には今後も注目だ。

guest
西村理沙、里沙、森下能幸、IAN、MARIANNA、Svetlana
ANA NATALIA、Bowen、Mark Chinnery、Julien

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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