薔薇のない花屋

脚本/野島伸司
出演/香取慎吾、竹内結子、釈由美子、松田翔太、寺島進
池内淳子、三浦友和、本仮屋ユイカ、八木優希、今井悠貴

http://wwwz.fujitv.co.jp/rose/index.html

第3話 終電までに探して

自宅に菱田桂子を招き入れたことで、汐見家には、英治、雫
工藤直哉を含めて4人が一つ屋根の下に暮らすことになる。
菱田桂子は慣れない料理に手を出すが、加減を知らず大不評。
そんな中、雫の同級生・省吾が万引で捕まる。それを見た
英治が仲裁し彼を家に招き入れるが、翌日その事実を知った
担任の教師・小野優貴は、勝手なことしないでと言って
英治の行動を非難する。

今回は英治と美桜の関係を一歩近づけた様な話だった。
それと同時に英治の過去について少しずつ明らかにされていく
様な展開だった。

英治は暴力的な衝動を抑えられない性格なのだろうか。
それとも意図せずとも相手を傷つけてしまった過去が有るの
だろうか。

香取君の感情無さげな演技の裏側には、暴力に満ちた心の衝動
が対照的に存在している。
表情を取り戻したときに、そんな心も同時に解き放たれるのか。
実に興味深い心の葛藤が存在していそうだ。

さて今回は上述した二人の関係を近づける話しだったけれど、
展開としては美桜の性格を上手く使って相手との距離感を
詰めたような話だった。

嫉妬心を惜しげもなくさらけ出す彼女の姿。
小野優貴は童心に返るような素直な感情の表現に思わず
からかいたくなったと言っているが、美桜もまた英治と同じく
して感情を表現するのが下手な人間なのかもしれない。

童話に例えられる一連のゲームの結末。
結局二人が会うために必要なのは偶然ではなく、必然的に用意
されたシナリオだという彼女。
そんな彼女に対して提示する英治のサプライズは、彼女の価値観
さえも覆すに値するほどの衝撃だっただろうね。
嘘臭い展開も許せるようなオチ。現代人が求めている純粋性を
上手く引き出した話だった。

手を握り合う姿も何処か可愛らしいね。

guest
尾藤イサオ、天野ひろゆき、久保田磨希、和泉貴臣、渡仲裕蔵
二宮聡

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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