薔薇のない花屋

脚本/野島伸司
出演/香取慎吾、竹内結子、釈由美子、松田翔太、寺島進
池内淳子、三浦友和、本仮屋ユイカ、八木優希、今井悠貴

http://wwwz.fujitv.co.jp/rose/index.html

第10話 愛を取り戻すため

汐見英治と白戸美桜は期間限定の同棲を解消する。
美桜は舜に全ての事実を語る。
これまで舜の変わりに全ての憎しみを英治が受けていたこと。
店を手放し更には雫さえも手放すことになったこと。
菱田と小野優貴は英治と会い、雫のことは本人には絶対に喋ら
ない事を誓うが、英治から返ってきた言葉は意外なものだった。

ドラマとしては前振りで言われたように雫に全ての事実を伝える
事に対して、どんな状況でそのタイミングが訪れるのか、
そんな残酷な状況に向けて徐々に進行する話だった。

人を信じることを覚えた英治と、未だに過去を引きずり自分が
傷つく前に防御網を張って相手を傷つけてしまう舜。
そんな性格の違いがドラマの中で満面に描かれていたと思う。

こんな二人の違いは何処から生まれたのだろうか。
スタートラインは似たもの同士。しかし元々存在していた性格
というものも十分ドラマの中では加味されており、舜のために
里親との関係を絶ち彼に譲る英治の性格は、出発点から違う事
を意味している。

舜は誰かにすり寄ったり利用されるのは嫌だという。
自分の生き方に随分と固執しているが、自分たちは名も無き戦士
でこの世の中で信じる無二の人物からの頼み事を断るほどに
固執するほどの信念なのだろうか。

舜はなんだかんだ言って自分たちを同志だと言っているが、
自分は英治の為に何の犠牲も貢献もしていないのに、相手を
引き留めておくためだけの事にそんな言葉を口にしているとしか
思えない態度が実に鼻につく。
このドラマでは数々の嫌な人物に遭遇するが、舜ほど嫌な性格
をしている人は見られない。

最後に雫に対して信じ合う関係ならば、告白しても崩れる関係
では無いのではないかと言うが、それをしたところで舜にとって
何の利益があるのだろうか? 自分の受けた仕打ち、自分の持つ
生き方に対してその価値観を揺るがすほどの人間の絆を見てみ
たいのだろうか?

guest
玉山鉄二、尾藤イサオ、剛州、上山奈緒美、阿部未菜美
海老沢神菜、西川洋禄

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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