キャットストリート

原作/神尾葉子
脚本/浅野妙子(1)(2)(3)(4)(6)、篠崎絵里子(5)

http://www.nhk.or.jp/drama8/catstreet/


第5話 何ができる?私


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何かやらねばならない・・・でも何が出来るか?
私には何もない。自分の力で少しでも7年間の空白を埋めていか
ないと。

初めて携帯を持つ恵都。初めてのメールは紅葉へ送る。
全部句読点無しのひらがなでのメール。読みづらいと不評。
浩一にも送ってあげなと言われる。
一方浩一は食料品を買いにコンビニへ向かう。
すると恵都の事が雑誌で取り上げられているのを目にする。

雑誌が掲載してからの学園は恵都にとって違和感を感じた。
雑誌にはエル・リストンは恵都を広告塔にして生徒を集め
金儲けしているインチキ学校だと書かれていた。
生徒の一部は恵都が登校してくるのを見ると、文句を言いに
来る。ここでやり直そうとしている私の邪魔をしないで欲しい
というもの。紅葉は激怒し出版社に乗り込もうという。しかし
それを制したのは浩一だった。恵都は浩一が突然PCに向かい
始めた理由を悟る。スクールの為に金を稼ごうとしていたので
有る。元々月謝だけではやっていけず、ある人がスクール長
のやり方に賛成してくれて、土地や建物を貸してくれていたの
だという。しかしオーナーが亡くなった事により、現在後ろ盾
が無くなってしまったのだと。
恵都はそれを知り私もスクールの為にお金を稼ぐというと、
その場にいた紅葉や剛太もその意見に賛同するのだった。
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自分が何をして良いのか分からないときに突然スクール経営の
危機が取り沙汰される。
何も考えずただスクールを助けたい思いで始める金稼ぎの為の
仕事。しかしそれは自分にとっても大切な一歩であるという話。

恵都の復活の兆候は色んな所から見て取れるため、今回演技へ
と足を向ける流れも自然なモノだった。しかし時の流れとは
無情なモノで、7年間何もしてこなかったツケが現れ始める。
それは小学・中学で習うべき漢字や文法を知らないというもの。

初めての携帯電話でメールを送るときに、ひらがなで送った
文章は、携帯電話自体に慣れていない為のものかと思った。
しかし頑張れという漢字が分からないと知ったとき始めて
彼女の空白の7年間に気づかされる展開。

ドラマとしては復帰を試みようと模索する彼女に、一癖も二癖
も有る逆風を吹かせるような話で、7年前と似たようなシチュエ
ーションを用意したが、あの時とは違い仲間の存在を抽出した
話の流れだった。
自分のためには不感症であっても、仲間のためならば守るために
必死になれる。社会生活を送る上での重要なものを彼女は身に
付けたと言えるのではないか。

ドラマとして面白いのは目標を持つことが、自分に力を与えて
くれるという現実を如実に表している点だ。
エル・リストン救済という目標であったり、仲間を傷つけない
為であったりと理由は違うが、目指すモノのある彼女にとって
少しの妨害などははね飛ばせるのでは無かろうか。

閉じこめられてしまった彼女だが、どうやってこの逆境をはね
除けていくのか。早くも来週最終回と言うことで、とても残念。

青山恵都 ……… 谷村美月
峰浩一 ……… 勝地涼 (PC好き)
園田奈子 ……… 高部あい (女優)
原沢大洋 ……… 石黒英雄 (恵都の幼馴染み)
野田紅葉 ……… 黒川智花 (裁縫好き)
青山知佳 ……… 荒井萌 (恵都の妹)
青山隆一 ……… 高橋ジョージ (恵都の父親)
鈴木剛太 ……… 木村了 (言葉を失う。踊りが好き)
青山由美子 ……… 賀来千香子 (恵都の母)
森口健太郎 ……… 生瀬勝久 (フリースクール校長)

10歳の奈子 ……… 鈴木理子
10歳の恵都 ……… 美山加恋

小沢雅信 ……… 田中圭
栗田ひとみ ……… 秋本奈緒美

さゆみ ……… 有未麻祐子
恵美 ……… 秋山奈々
清 ……… 夕輝壽太
浩司 ……… 清水良太郎
プロデューサー ……… 飯田基祐
篤郎 ……… まるお
映画監督 ……… 大友康平

阿部朋子、北沢洋、杉浦大介、吉岡佑、八代進一、向井恭介
坂本亜里紗、戸田慎吾、白洲慶子、岡田桂子、東可奈子
桐山凌一

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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