セレブと大貧民

脚本/徳永友一、田中一彦

http://www.fujitv.co.jp/celeb/index.html


第3話 貧乏アリス(秘)報告

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太郎たち商店街のメンバーは祭りの資金が集まらない事に頭を
抱える。取りあえず商店街に募金箱を設けようという事になる。
そして太郎はアリスとの事が週刊誌に取り上げられた件につい
てみんなから問われることになる。凄い顔をして詰め寄って
くるが、怒っているのではなく寧ろ喜んでいる様子。

アリスはマスコミに囲まれ、笑顔を振りまき恋人との関係に
沈黙を与える一方、太郎の元にもマスコミの波は押し寄せる。
日雇い労働の場所にまでやってくるマスコミ。
仲間達は結婚するものだろうとして、太郎の家で盛大にパーテ
ィーを開催する。

アリスの母・真紀子が帰国。すぐに週刊誌に掲載されている
男性の事を問う。司の何が不満なのかを尋ねる彼女。写真の
男性と一度会いたいと言っているとそこに突然太郎がやってく
る。彼が日雇い労働者である事を知ると母親はすぐに別れる
様告げる。住む世界が違う人種であり、ホテルを出てこの人
と暮らせるわけがないという母。引くに引けない状況の中アリ
スは一緒に住むことは可能だとして、太郎の家で暮らすことに
なるのだった。
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アリスが貧乏な太郎の家に住むことになる。
冷蔵庫が無く、水道水を直接飲み、パンの耳の食事。
更に太郎が住む街はカードも使えない別世界であった。
果たして今までとは全く違う世界で生活していくことが出来る
のか。

やりたい事が分からないでもないが、ドラマとしてはあまり
面白くなかった。
上戸彩が数々のドレスアップするシーンだけでそれなりに
見栄えは良くなるのだが、脚本としてはあまり妙味を感じない。

貧乏人の世界に馴染んでいくどころか、貧乏な世界を自分色に
染め上げようとしているアリス。
それが出来る資本力は持っているが、今回は意図的に封印された
格好だ。資本力を武器にするのは来週の様で、今回はとんでも
無い世界に飛び込んできた彼女が初めて尽くしの事を体験する
内容だった。
初めてのことをする割りには、大したリアクションも無く、
そのギャップを使って面白いことをする訳でもない。

ドラマとしては金では買えないものを彼女に伝えようとするの
が目的ではないのか?
庶民の祭りというイベントに賭ける思いや、下町気質の仲間達の
団結心を祭りを使って表現するモノかと思っていた。
自分には無い価値観をこの土地で見つけ出し、やがて愛着が
沸いていくであろう展開の筋道を立てていくのかに思われた。
そういう意味では最後に祭りの席で食べる"焼きそば"とか
銭湯の開放感は良いアイテムとして使えそうなのだが、
アリスにとっては焼きそばは"不味いもの"だし、銭湯なんて
ファッションセンスのない場所として扱われる。

彼女の常識知らずの無茶苦茶な行動に何らペナルティを与える
展開も用意されておらず、結局アリスの存在そのものを利用
して閑散とした商店街に人を集めたことで全てが解決した流れ
になるなどあまりに不甲斐なき展開。しかも街の住民と心の
触れあいが有ったわけでもないので、彼女が街の住民として
受け入れられる訳でもなく、ただの金蔓程度の存在しか見出せて
いないところはなんともお粗末な展開だ。

上戸彩はただでさえドラマ界では地雷に近いのに、上地雄輔
が加わったことでよりその傾向が高くなった気がする。
「スクラップ・ティーチャー」もつまらないしね。

美田園アリス ……… 上戸彩
佐藤太郎 ……… 上地雄輔
安田幸子 ……… 国仲涼子
後藤田司 ……… 柏原崇
大野緑 ……… 三浦理恵子
公文晃 ……… 宅間孝行
江原まなみ ……… 中山恵
市井静 ……… 上野なつひ

坂本丈二 ……… 田村裕
坂本和樹 ……… 黒木辰哉

美田園真紀子 ……… 若村麻由美
安田啓一 ……… 山下真司
郡司康夫 ……… 風間杜夫

佐藤一郎 ……… 清水優哉
佐藤二郎 ……… 小林海人
佐藤花子 ……… 北村燦來

田山涼成、キムラ緑子、酒井俊也、是近敦之、いとうあいこ
大須賀王子、澤口渉、猪爪尚紀、山崎崇史、染谷夏子
勢堂公大、金時むすこ、臼井英、小此木麻里、本田よしみ
水沢駿、黒木真耶、坂本三成、須田邦裕、赤坂美穂

上村依子、かわいのどか、池田貴美子、光宜、常石梨乃
武井秀哲、湯沢勉、内田尋子、竹岡真悟、加島潤、山田珠音
小柴亮太、木下隆行(TKO)

評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3.0)

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