コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 脚本：林宏司 http://wwwz.fujitv.co.jp/codeblue/

第5話 過去

全員がライバルであり、能力の無い者は振り落とされる(黒木)。
現場でのミスや迷いが患者の未来を変える。自分の限界を知る
事が腕を磨くこと、それ以上に大切だ(三井)。

藤川はフライトDr.になるべく梶に手伝ってもらい練習する。
藍沢耕作は徹夜明けに体力作りに勤しんでいた。
白石は医学書を夜遅くまで読んでいたこともあり、ロッカーで
目を開けながら寝ている。その姿を見て変に感心するのは緋山
だった。
そんな中病院の受付に、一人の男・真壁清が三井に面会を求めて
やってくる。三井に妻と子供を殺されたと騒ぐが、すぐに警備員
が来て取り押さえられる。病院としての立場徹底抗戦であり、
三井に対して決して謝罪はしないよう言いつけられる。
そんな中、白石恵は横を通り過ぎる患者の異変に気がつく。
一人の老人・松原秀治が倒れたのである。復帰は難しく、今後の
治療方針として、オペか投薬かに分かれるが、オペをすれば
余命が3ヶ月延びるが、目が覚める可能性は少ないという。
その事を患者の息子夫婦に告げると、彼らはオペを希望する。
87歳という患者の年齢を勘案すれば、オペという選択は最良では
無いことを告げるが、それでもオペを希望した。
そんな折り、解体現場で古いガス管が破裂し、多数の死傷を出す
事件が発生する。第一報では患者は3人との連絡を受けるが、
実際にヘリと飛ぶと、少なくとも30人はいた。
先方隊がトリアージタッグを貼り、それを受けてドクターヘリ
はタッチ&ゴーで出動することになる。

今回のガス爆発の現場に於いて、助けられた人を診た医師と
助けられなかった人を診た医師の違いを対照的に描いた話し
だった。それと共に医師が患者に感情移入することの難しさ
を描いた話しでもある。

今回一番の貧乏くじを引いてしまったのは、緋山だろうか。
目の前で亡くなるのを看取った彼女。短い時間の中にも
情を交わす場面が見られ、掛けられた言葉が後を引く展開だっ
た。
そんな場面に遭遇しても三井は何の臆する面も見せない所が
フェローとシニアの違いと行ったところだろうか。

今回三井のフェロー時代の過去を描くことで、面白い対比に
なったし、今尚続く遺族からの責任を問う声がなんとも痛々
しい限りだ。冒頭で現場でのミスや迷いが患者の未来を変える
という三井のセリフが実感できるような過去だと思う。

事の顛末を知れば、過去の三井が患者をぞんざいに扱っている
事など無いし、それがベストの選択なのかを問われると返答に
困る訳が、少なくとも患者の事を思った治療を行っていた。
しかし遺族が覚えているのは、三井の発した何気ない言葉だった
という点が実に皮肉に映る。遺族に対して説明責任は有るの
だろうけど、患者の死と向き合いきれていない頃の話しという
事で、人間らしい一面が逆に医師としての未熟な面を抽出して
しまうということでなんとも悲しい。

藍沢はまた一歩、外科医としての経験を積むような話しだった。
藍沢も十分患者に対して感情は移入して居るんだけどね。
魂の一撃で見事心肺蘇生。この辺の所に、生まれながらの
外科医師としての天性を感じる点なのか。

老人に延命措置を取る患者の話は、これとはまた別の所で動いて
いる話しだね。以前にも医療ドラマで似たような話を見た気が
するけど、入院費を勘案すると、年金なんて簡単に吹き飛ぶ額
だと思うけどね。

冴島はるかのエピソードにもちょっと触れていた。
田沢悟史って誰なんだろうか。

藍沢耕作： 山下智久
白石恵：新垣結衣
緋山美帆子：戸田恵梨香
冴島はるか：比嘉愛未 ...フライトナース
藤川一男：浅利陽介
田所良昭：児玉清（特別出演）...救命救急部部長
森本忠士：勝村政信 ...整形外科が専門
梶寿志：寺島進 ...ベテランパイロット
西城章：杉本哲太 ...脳外科部長
三井環奈：りょう ...産婦人科と新生児医療の専門医
黒田脩二：柳葉敏郎 ...専門は胸腹部外科

轟木聖子 : 遊井亮子
安西康行 : 樋渡真司
大原澄子 : 池田貴美子
村田香織 : 金田美香

guest
真壁清 : 阿南健治
横山 : 山崎裕太
松原俊夫 : 田口主将
松原春江 : 佐野珠美

島かおり、田窪一世、大塚良重、春木みきよ、井上浩、青木一
浅里昌吾、大竹浩一、横塚真ノ介、阿部みな美

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