フルスイング

脚本/森下直
出演/高橋克実、伊藤蘭、川口翔平、小林克也、本田博太郎
里見浩太朗、吹石一恵、塚本晋也、萩原聖人、斎藤工
大島蓉子、黒谷友香、久野雅弘、徳永えり、佐野和真
井筒太一、落合恭子、矢崎広、池田愛、岡本奈月、淺井孝行
内田明、近江麻以子、中野真渡嘉

http://www.nhk.or.jp/dodra/fullswing/

第4話 キャッチ

平成15年9月。3年4組でイジメ事件が発生する。
虐められたのは子供同士によるものではなく、英語を担当する
太田先生(塚本晋也)だった。
一部生徒によると、イジメは2学期から始まり、生徒の一人
帰国子女の水沢ありさがネイティブな英語を話す姿に対して
太田先生が聞き取りきれずに、生徒達がからかい始めたという
ものだった。

虐めていると思っていた生徒が実は助けを求めていた。
通訳という言葉を基調とする仕事を夢に見る生徒が何故言葉に
幻滅するのか。
その事実が少しずつ分かり始める時の感覚は、まるで探し求めて
いた宝物を見つけるかのような感じだね。

何と言ってもドラマは自分のフィールドに何でも持ち込んで
解決してしまう高林の良さが光るが、ドラマとしての良さは
常識を語る年配の教師・天童にあるかな。この人の視線は
視聴者の目線とよく似ており、この人の考え描いている常識
を打ち破っていくことで、ドラマとしての面白さが引き出されて
いく格好だ。

コミュニケーションの基本姿勢をキャッチボールに例える高林。
これまでにも何度も挫折からの再生を図る選手を見ているから
こそ、人間の強さと信じる心を兼ね備えているのだろうね。

太田先生を支える妻・涼子役を渡辺真起子さんが演じていた。
藁にも縋るような思いで夫が深い闇から抜け出すのを待ち望んで
いたのだろう。テンパっていた様子があの息の長い笑い声の中から
見えてくるようだった。

それにしてもお気に入りのキャラの一人・木本明美がいじめに
加担して下品に笑うのがちょっと寂しかった。

guest
落合恭子、渡辺真起子

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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