学校じゃ教えられない!

脚本/遊川和彦

http://www.ntv.co.jp/gakkouja/


第4話 なぜ、命は大切なの?


信太郎は姉の家庭内暴力に悩んでいた。暴力が起こる度に
ノートに"殺す"と羅列し、なんとか感情を抑えていた。
朝の登校中、信太郎は青い蝶が飛んでいる事に気がつき、追い
掛ける。蝶は学校の屋上に飛んでいき何処かへ飛び去ってしまう。
その屋上には"私は何で生きているのか? 私を殺して欲しい"と
いう落書きが書かれていた。信太郎はその落書きに返答する形
で、"俺が殺してやる"と書くのだった。
きよしは先日みんなとメールアドレスを交換したことにより、
可奈との交換を楽しんでいた。静也は強力なライバルが出来た
としてレイの飼い猫の写真を見せる。一樹と瞳の関係はどうなの
か、みんながその事を心配していた。瞳は異性が好きになれない
のかという説まで飛び出す始末。信太郎が元気のないことに気が
つく一同は声を掛ける。すると信太郎はこのクラスの中に
死にたいと思う奴は居ないのかと不思議な発言をする。
エリは信太郎の事が好きになりパートナーになることを名乗り
出る。そして叶夢は真帆の事が気になるとして、パートナーの
交換をすることになる。
放課後、ダンス部に踊っていると、真帆は突然部を辞めると
言い出した。それに呼応する形で信太郎までもが辞めると言い
出す。舞は二人を呼び戻すよう説得してくれと、一樹と瞳に
言い渡した。

陸上部の顧問から自分の存在の価値を否定され死にたいと考え
るようになる真帆と、姉の家庭内暴力を見て、人の死に敏感に
なり、人を殺したいと考える信太郎のエピソードを描いた。

脚本の妙は、殺されたいと考える人、殺したいと考える人、
利益ががっちりとかみ合う人々は、互いに好意を寄せ合うと
いう間柄だという事だ。

2つのエピソードを一緒くたに扱ったものだから、やや信太郎
のエピソードはおざなりの展開になった感じがする。そして
信太郎のキャラクター自体が人を傷つけるとか殺すとか、そう
いうキャラからほど遠い位置にある様なイメージなので、やや
感情移入が難しかった。

何と言ってもこのドラマ、仲良し具合が上手く描かれている分、
死とか殺すだのという言葉が実に似合わず、扱うテーマとの
差で温度差を感じるものだった。

真帆のエピソードに対しては、必要としてくれる仲間がいる
ことをひたすら訴えること。ダンス部の面々と、陸上部の
メンバーたちとの対比、ギャップが面白いよう描かれ、
ダンス部が如何にハートフルな人たちの集まりなのかが描かれ
た。
信太郎のエピソードは怒りや憎しみに暴力や武器で対抗すること
の愚かさを訴える展開で、愛の奥深さを解いて見せた。
これで解決したというにはちょっと中途半端だけど、内気な
信太郎自身に上手く心境の転換を図らせ、姉に対して対峙する
だけの勇気を与えたという意味で、一定の解決を求めた。

相田舞 ★ 深田恭子
氷室賢作 ★ 谷原章介

横山永璃 ★ 仲里依紗
水木一樹 ★ 中村 蒼
成田静也 ★ 前田公輝
見城 瞳 ★ 朝倉あき
稲井信太郎 ★ 法月康平
鈴村レイ ★ 加藤みづき
長崎きよし ★ 柳沢太介
亀田真帆 ★ 夏目 鈴
西川叶夢 ★ 森崎ウィン
吉澤可奈 ★ 柳生みゆ

影山盟子 ★ 伊藤 蘭

guest
丸山智己、高瀬友規奈、小島康志、渡辺杉枝、大西耕治
重廣礼香、長谷川愛

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system