ホカベン

脚本/阿相クミコ、浜田秀哉、九茂周
脚本監修/秦建日子

http://www.ntv.co.jp/hokaben/

第7話 決意の凶悪犯弁護…大きな試練

19歳の予備校生・戸塚源一が信用金庫に勤める25歳の行員
松沢朋美を襲う。
松沢の原付のタイヤがパンクし困っていた所を通りかかった
戸塚が声を掛け、意気投合した二人は近くのカラオケ店に
いく。そこで男は女を襲い、右大腿部に打撲の傷害を負わせた。
強カンは暴力で女性の尊厳を踏みにじる卑劣な行為。
今までで一番辛い仕事が灯の元に回ってきた。
杉崎は所長の森岡に直々に呼び出される。
戸塚源一の父親は区議会議員の一人であり、エムザが抱える
公害訴訟の件の有力な協力者である為、是が非でも勝利し、
最悪でも執行猶予を勝ち取らねばならない事を告げられる。
その為、この手の事件に得意な杉崎自らが弁護しろと言われる
が、彼は堂本灯がこの件を受けるのならば、自分は補佐として
彼女を助けることを約束する。
堂本は直接拘置所に居る戸塚と面会し、3つの質問に対して
嘘偽り無いことが分かれば弁護を引き受けるという。
彼女が質問する3つの内容とは、1)本当に反省しているのか。
2)計画的なものではないのか 3)今後二度と女性を傷つけない
か。という事。それを約束させると彼女は弁護の仕事を引き
受ける事になる。

秦建日子さん自ら脚本を手がけた話し。

これまでの内容と同じく、人間としての倫理を優先するのか
それとも弁護士としての倫理を優先するのかを問うモノに
なった。
堂本灯の態度は一貫していて、弁護士というよりも彼女の
視線は常に犯罪を裁く裁判官の立場である。

ドラマとしてのポイントは、二人だけの個室で起こった事ゆえ
に、証言がこの犯罪に於ける重要且つ唯一の証拠となる点だ。
そしてその証言を元に裁判官が判決を下すために、裁判官への
心証次第で、罪の大きさが天と地ほどの差になるという点で
ある。

弁護士倫理としてはどうなんだろうという疑問を残しつつも
人間としてこう有って欲しいという所にあるのが堂本灯の
キャラクターだ。

相手の証言の信憑性を崩すための作戦は過去を洗いざらい
暴くこと。暴くことによって今回の事件と関係のない事でも
社会的なペナルティを生む可能性をはらんでいる為、実に
難儀な問題となっている。

今回のドラマではその辺の葛藤をドラマとしてのピークに
持って行かなかった点でスッキリとした印象が残る。
スッキリした分、逆にシナリオの奥深さという点では随分
犠牲にした所が多い気がする。

杉崎の7年前に発生した事件の全貌が明らかになった。
会社での立場を気にする必要のないプロボノセクション
だからこそ、これだけ好き勝手に出来ることなのかも知れない。

堂本灯 - 上戸彩
杉崎忠志 - 北村一輝
片瀬 理一郎 - 加藤成亮(NEWS)
工藤怜子 - りょう
倉木しおり - 戸田菜穂
吉川瑞穂 - 中山恵
堂本美代子 - かとうかず子
森岡哲夫 - 大杉漣
財津正人 - 篠井英介

guest
松沢明美 - 片瀬那奈
戸塚源一 - 遠藤雄弥
戸塚健一 - 並樹史朗
富田大介 - 大倉孝二 (杉崎忠志のクライアント)
鈴木政恵 - 伊佐山ひろ子
田中浩平 - 中村友也
上田隆志 - 小市慢太郎

渡邊紘平、白石タダシ、加瀬尊朗、廻飛雄、大塚幸汰
花ヶ前浩一、中村麻美、江原百合、久我朋乃

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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