イノセント・ラヴ

監督/浅野妙子
演出/加藤裕将、松山博昭

http://wwwz.fujitv.co.jp/innocentlove/index.html


第4話 幸せの兆し


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佳音の兄・耀司が出所し、佳音のアパートで再び一緒に暮らす
事になる。兄は早速明日から仕事が始まる。
佳音もまた明日から新しい職場・ピアノバーでウェイトレス
として働くことが決まる。その職場を紹介してくれた人はとて
もいい人である事を兄に語る。

昴は殉也に聖花の部屋の鍵を返しに行く。
こんな危ない男を近づけたくはないだろうという昴。彼は
殉也に自分の人生を歩んで欲しいと告げる。しかし殉也は
僕の中ではまだ聖花は生きているのだと語る。殉也は昴に
鍵を返し、今まで昴が手伝ってくれなければくじけていた事を
告げ感謝の念を示す。そして来週は聖花の誕生日だから是非
パーティに来て欲しいと昴を招待する。

佳音はピアノバーでアルバイトが始まる。
店長も耀司の紹介ならば安心だと言う。耀司は佳音に家族の
事を尋ねるが、そこで初めて佳音に両親が居ないことを知り
佳音は兄が居るという事を語れずにいたため、耀司は彼女は
一人で過ごしてきた事を知り尊敬の念を示す。
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兄の出所によって孤独からは解放されるかと思いきや、この
兄貴とはとんでもない奴だった。
妹が愛するもの、妹に近づく者を片っ端から排除しようと
行動を起こす。

つっこみ処は満載のドラマになりつつある。
このドラマ一番の不自然さは、やはり佳音の過去の出来事が
公然の事実であり誰もが知っているというような描き方を
されている事。昴も兄の存在に対して知っているようだし、
美月も今回インターネットで調べていたが、未成年者による
犯罪事件が名前も含めて公になっている事実は明らかに不自
然。まぁ知られるまでの過程を描くのは日本のドラマ枠の
時間を考えると難しいけどね。

ドラマとしては全くと言って良いほど意外性はなかったけれど
ホラー映画のように、誰かの視線を必ず感じるという作り方
はなかなか面白かった。目を開けっ放しの聖花も含めて登場
人物はどれも不気味な印象が有るのに対して、殉也だけは
他人に対して疑いもせず純粋さを持ち合わせているという所
を強調したいのかもしれないけどね。

妹は兄に対して頭が上がらない。
家族として突き放すことも出来ないだろうし、父親の虐待
から守ってくれたという過去がある。幸せを与えてくれた
のと同時に不幸をまき散らしていく兄の行動に皮肉さを
感じる内容である。

なんとなくドラマの中で今後の道筋に対してヒントを与えて
くれているような展開だった。
聖花が今回耀司の事を目撃したことで、彼は犯行を冒すことが
出来なかった。今後殉也に対して耀司からの被害が及んだ際に
聖花が犯人の容疑者である耀司の事を指さす様な演出があるの
ではないか。このドラマ最大のサプライズとしては、やはり
動かない聖花が動けるようになることなので、それを使った
演出は必ず起こるはずである。

しかし昴はやっぱりゲイだった。
面と向かってその事が分かるとやっぱり引くモノがあるな。

秋山 佳音(19) … 堀北 真希
長崎 殉也(28) … 北川 悠仁
桜井 美月(23) … 香椎 由宇
秋山 耀司(24) … 福士 誠治 (佳音の兄。刑務所)

瀬川 昴(28) … 成宮 寛貴
義道神父(53) … 内藤 剛志(特別出演)
遠野 聖花(28) … 内田 有紀
池田 次郎(43) … 豊原 功補 (記者)

東野晋 … 中原丈雄 (医者)
秋山誠太郎 … 平田満
松下保護司 … 浅野和之
宮川店長 … 矢島健一

浅利陽介、中村倫也、有福生志、沢木ルカ、井上浩、兎本有紀
澁谷武尊、倉橋悦子、田端かや乃、吉元大二、後藤健
クララントム

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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