イノセント・ラヴ

監督/浅野妙子
演出/加藤裕将、松山博昭

http://wwwz.fujitv.co.jp/innocentlove/index.html


第6話 深まる絆


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俺が父と母をやった。そういうと佳音の元から飛び出していく
兄・耀司。

一方佳音が殉也の自宅へと足を運ぶと聖花が突然心肺停止に
陥る。急いで救急車を呼び蘇生措置を行うことで心拍が戻る
ものの医師の話では心拍機能の低下により、今日・明日が
峠だと聞かされる。それを聞いた殉也は周りからの言葉が耳に
入らなくなる程絶望感を露わにする。

佳音は自宅にオルゴールを取りに行くとき池田記者から電話が
鳴り、兄が自首して全てを認めたことを知る。
"もうこれ以上何も思い出すな"と言った兄の言葉の意味を考え
る佳音だったが答えは見つからなかった。

殉也は傷心のまま病院を抜け出し、教会へと向かう。
そして美月や義道神父が居る前で、両親を奪い、そして聖花
まで奪おうとしている現実に神様が信じられない事を告げる。
地獄に堕ちるかどうかを尋ねるが、神はどんな事でも許して
くれると語る。ただし自らの命を絶つことだけは許されないと
して気を確かに持つことを告げる。

佳音は何処に行ったのか分からない殉也に電話をかける。
自分が今の聖花だったらもう一度殉也の顔が見たいはずだと
して聖花の近くに居ることを語る。
そして佳音は病室に戻り、彼女に持ってきたオルゴールを聞か
せる事に・・・それを聞いた殉也は佳音の心の優しさに惹かれ
ていく。
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一心不乱に聖花に対して尽くしてきた殉也だったが、佳音の
献身的な行動により徐々に聖花以外のことにも目が向き始め
る。そして君がそばに居ない事はもはや考えられないとまで
言わしめるのだが・・・

今回は佳音が語っていた穏やかな日常という通り、猟奇的な
お兄さんも檻の中と言うことも有り、展開自体もゆっくりと
時が流れて、静かに聖花の容体を見守ると同時に、殉也との
絆を深めていくという流れだった。

しかし時間が流れているという事を実感させるように、聖花
が少しずつ復活の兆候を見せ始め、そして佳音の中でも過去
の記憶を徐々に思い出していくという展開だった。

お役ご免とばかりに突然身を引き始めた兄。あれだけ猟奇的な
行動を取っていたのに、やや呆気ない様な気がする。

ドラマとして面白いのはやはり殉也と佳音の境遇は似たような
流れを持つと言うこと。両親を奪われ周りにいる人が去ってい
くと感じるのは、佳音だけでなく殉也も同じで、そんな二人が
出会い、そして傷をなめ合うように共に暮らし始めるという
辺りが今回演出した流れであり、その流れをぶちこわそう
とする聖花の生動が、新たな懸案事項として上り始めるという
事である。

意外とオーソドックスな展開しか用意されていない事に驚く。
もう過去に於いては想像している以外の事実は飛び出さない
様子。これからは佳音と聖花とのガチ勝負だけが待っている
のか。

自分は殉也に相応しくないと結婚式の前日語った聖花の言動。
お前は最悪な女だと声をかける昴。
そんな彼女が自ら殉也の元から身を引くのかどうかが今後の
興味なのか?

しかし今日、明日が峠だと言っていた聖花が復活してしまう
という流れもある意味では強引だな。でも目を開けたまま
横たわる聖花の姿は不気味以外の何者でもなかったので、
目が覚めてくれて良かったかも。

秋山 佳音(19) … 堀北 真希
長崎 殉也(28) … 北川 悠仁
桜井 美月(23) … 香椎 由宇
秋山 耀司(24) … 福士 誠治 (佳音の兄。刑務所)

瀬川 昴(28) … 成宮 寛貴
義道神父(53) … 内藤 剛志(特別出演)
遠野 聖花(28) … 内田 有紀
池田 次郎(43) … 豊原 功補 (記者)

東野晋 … 中原丈雄 (医者)
秋山誠太郎 … 平田満
松下保護司 … 浅野和之
宮川店長 … 矢島健一
藤川 … 浅利陽介

二階堂智、HILUMA、沢木ルカ、南好洋

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