イノセント・ラヴ

監督/浅野妙子
演出/加藤裕将、松山博昭

http://wwwz.fujitv.co.jp/innocentlove/index.html


第8話 走り出す


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聖花と昴を引き合わせて以来、聖花は戻ってこなかった。
昴から殉也に電話がかかってきて、これからは俺が聖花の世話
をするという。愛しているのか?という問いかけに頷く昴。
だったら幸せだとして殉也は電話を一方的に切る。

その頃記者の池田は山本心療内科を訪れる。
そして佳音が父親に虐待されて居たことを問いつめる。
山本は彼女の過去を突くのは辞めろというが、記憶を閉じこめ
ているだけでは問題は解決するのかと問いかける。しかし記事
により過去を知ったとき、本人がどんな精神状態になるかは
誰にも予想できなかった。池田は過去取材対象者を死なせて
しまった事を告白。その時虐められていた女子高生の事を見て
見ぬふりをしたために亡くしてしまったのだと告げる。
人は真実に復讐される。だからこそ扱いには注意が必要だと
いう。
池田は佳音に電話し記事が出る前に一度話したいことが有ると
告げる。

殉也は居なくなった聖花のベッドを見て落ち込む。殉也がベッ
ドほ見ていることに気がつき声を掛ける佳音。聖花がいた頃は
この時間に寝返りさせていた時間だという。しかし何もかも
失った殉也は自暴自棄になり、辺りにあったものを投げ散らか
した。

翌日殉也が教会に行くと、美月からその後の聖花の容体を尋ね
られる。殉也は世話することに疲れたために施設に預けた事を
告げる。しかし美月に説明しているとき、聖花は決まった
シャンプーを使わないと蕁麻疹が出来る事を思い出し、シャン
プーを買って届けようとする。すると昴が聖花に食事を食べさ
せている場面を目撃し、自分はもう不要な存在だと悟るのだっ
た。
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聖花を失い意気消沈する殉也の事を必死に支えようとする佳音。
そんな彼女のお陰でようやく前を向いて歩こうとした時、
雑誌に掲載された過去の真実を知り、全てを思い出してしまう
佳音。そんな彼女は彼の前から消えていなくなる。

虐待の事実が明らかにされる事で、殆ど全てが出尽くされた
感じだけど、最後の切り札として、父親を殺したのは佳音だった
という真実が浮かび上がってきた。父親を殺したのは彼女だと
しても母親さえも殺してしまったのだろうか?

展開としては皮肉なもので、池田の意図しないところで記事が
出回ったり、殉也が立ち直ったところで、今度は佳音が落ち
込んでしまうという展開を用意した格好だ。

気になるのは聖花の心情だけかも。
途中の展開の中で、献身的に世話をしていた殉也の事を聖花
も分かってくれているはずで、佳音はそこに愛がなかったとは
思えないという。聖花はどの辺まで現状を把握していて、それ
を踏まえて殉也の事を見ないようにしているのか。

横取りするような形で昴は聖花の世話を見ることになったけれ
ど、昴なりに殉也の幸せを思って自己犠牲の為に請け負った
のね。

相変わらず雑誌では未成年者の耀司の写真がそのまま掲載され
ていたりする。
事実関係も知らない編集者が、担当記者に無断で普通掲載しな
いだろうと思うが、一応これでドラマが動くことになったのか。

一番面白くないのは美月かも知れないね。
佳音と聖花を前にして、自分は殆ど恋愛ゲームに参加出来ずに
いる。聖花の存在に嫉妬し、佳音の存在に嫉妬する。
その気持ちのやり処の無さと言ったらそれはもうたまらないもの
が有るのだろうな。

秋山 佳音(19) … 堀北 真希
長崎 殉也(28) … 北川 悠仁
桜井 美月(23) … 香椎 由宇
秋山 耀司(24) … 福士 誠治 (佳音の兄。刑務所)

瀬川 昴(28) … 成宮 寛貴
義道神父(53) … 内藤 剛志(特別出演)
遠野 聖花(28) … 内田 有紀
池田 次郎(43) … 豊原 功補 (記者)

山本 … 山本圭 (心療内科)
東野晋 … 中原丈雄 (医者)
秋山誠太郎 … 平田満
宮川店長 … 矢島健一
幼少期の佳音 … 沢木ルカ

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