刑事の現場

作者/尾西兼一、三上幸四郎

http://www.nhk.or.jp/dodra/keiji/index.html

第2話 48時間の壁〜容疑者が沈黙を守るのは何故か?

加藤啓吾と良介は警邏中、不審者を捕まえる。
最近学校を狙った放火事件が五件も続き目を光らせていた所
である。不審者は必要以上に抵抗したことから、公務執行妨害
で逮捕することになる。調べてみると加藤の小学時代の担任で
有ることが分かる。詳しく取り調べていくと、一年前に未解決
事件であるタクシー運転手殺人事件の現場にあった指紋と一致
することが分かり、拘留期限ぎりぎりまで釈放せず取り調べる
事になる。

とても良くできた物語でNHKらしい職人的な内容だと思う。

加害者であるハズの容疑者も被害者であった現実。
警察が正しく処理していれば発生することの無かった事件かも
知れないことを考えると、警察にとっては耳の痛い内容かも
知れない。

ドラマとして面白いのは被害者の家族というものにスポットが
当たった点だ。そういう意味では加藤啓吾もまたそんな被害者
の一人なのかも知れない。

哀しいことに憎しみと悲劇の連鎖が起こる中で、人の命を助ける
心暖かいエピソードと世代を超えた交流が存在している。
警察内部でもこの世代を意識させる演出が多分に存在している
ので、このエピソードが実に効果的に描かれていると思う。

全く関連していないと思われる二つの事件が捜査していくウチに
次第に一本の流れが出来ていく所など、とても興味深く描かれて
いる。

かつての恩師、警察官になることを後押ししてくれた教師が
今は殺人者としての一面を持つ事の皮肉さなど、ドラマの
スパイスとしては十分伝わる内容だった。

出演/
寺尾聰 (伊勢崎彰一) ベテラン刑事
森山未來 (加藤啓吾) 東和警察署に赴任した新人刑事
石倉三郎 (野下浩美) 麻薬や暴力団対策を担当する捜査二係係長(警部
補)
池脇千鶴 (瀬戸山瑞穂) 県警の警務部に務める準キャリアと結婚し一児
の母となるも、出産後に職場復帰を果たし刑事に昇進。
忍成修吾 (古川良介) 啓吾とは同期だが、偶然手配犯を見つけて逮捕し
た功績により、一年早く刑事に昇進
浜田学 (岸田渉) 主任(巡査部長)。若手刑事のリーダー格。
三浦アキフミ (木島昭太) 鑑識係員(巡査)。
宇崎竜童 (守本真二) 捜査課鑑識係主任
真野響子 (桐島奈津子) 東和警察署の副署長
刈谷俊介 (大島) 巡査
中山恵 (矢代千夏) 婦警
玉腰佳弘 (梶)
佐久間哲 (安原) 刑事
あべかつのり (清水)

guest
原田芳雄 (鵜飼公平) 容疑者。元小学の担任
建蔵 (高田) 弁護士
尾高杏奈 (谷川直美) 心配する少女。
小松和重 (岡島)
藪下貴子 (田辺やす子)
平尾仁
樋口浩二
石田莉恵
古川聖二
新美要次
知嶋大貴
久川徳明

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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