警視庁捜査一課9係 (第3シーズン)

脚本/深沢正樹

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/

第5話 封じられた捜査

倫子と会っているときも何処か上の空の直樹。
彼女はすぐに兄の事で悩んでいることを察する。以前直樹に
父親との関係を心配してもらった事もあり、今度は彼女が
彼の助けになりたいと考える。一方健吾とつかさはいよいよ
結婚が秒読みになっていた。つかさの父親が許してくれたの
である。つかさは父親の部屋から持ち出した年代物のワイン
で乾杯しようとするが、それは不味いと止める健吾。
そんな時、衆議院議員の麻布の宿舎で死亡事故が起こる。
亡くなったのはジャーナリスト・高村正剛。
落ちたと思われる部屋1006号室は使われておらず、隣部屋の
大室議員のスキャンダル目的の取材かに思えた。
しかしこの部屋の事を調べていく内に、黒木克哉議員が
時々使用していたのが分かり、更に部屋を借りた名義人は
館林吾郎だと分かる。

今回は自分の正義を貫くために奔走する村瀬健吾の話しを
描いた話し。
これまで殆ど出てこなかったつかさの父親・安西大二郎
絡みの事件であり、なかなか面白く演出された話しだった。

時々このドラマの中でも捜査一課9係が上層部からの命令で
捜査の中止を余儀なくされる事は有るけれど、いつも無視
してしまうところがこの一課の良いところだ。

一介の死亡事故に捜査中止命令が下されることから、この事件
は政治絡み、若しくは警視庁の上層部が絡んでいることが
伺える事件でもある。

流石に暗号解読装置の開発を政府と警察の上層部が隠れて
開発しているという設定自体に無理があり、それが世間的
に公表されたところで何の問題があるのかと小一時間問いただ
したいところ。

しかし今回のドラマで良くできている所は、かつて事件絡みで
登場した人物を上手く利用している点だ。
一話に出てきたジャーナリストの高村正剛は、また登場する
機会が有るとは思っていたが、ここで使われるとは思わなかった。
小倉百合子の使い方も上手く利用できていたし、キャラクター
の使い捨てが多い今日、こういう使い方は面白いと思う。

冒頭で何気なく見せていたビンテージワインが人物特定
に於いて重要に関わってきていたり、いつもはつかさに尻に
布かれている村瀬健吾が男らしい態度で父親と対峙するなど、
その辺のギャップも面白い風に使われていたと思う。

加納 倫太郎 - 渡瀬恒彦
村瀬健吾 - 津田寛治
小宮山志保 - 羽田美智子
矢沢英明 - 田口浩正
青柳靖 - 吹越満
浅輪直樹 - 井ノ原快彦
石川倫子 - 中越典子
宮原礼二 - 金児憲史
安西つかさ - 浅見れいな
矢沢早苗 - 畑野ひろ子
垣内妙子 - 遠藤久美子
夏樹理沙子 - 加賀美早紀
神宮司桃子 - 名取裕子
浅輪和樹 - 豊原功補

guest
吉村真三 - 田山涼成 (官房長官)
小倉百合子 - 雛形あきこ (囚人・元キャスター)
安西大二郎 - 三浦浩一 (警備局長)
町山紀一郎 - 正名僕蔵 (町山研究所・所長)
高村正剛 - 河野洋一郎 (ジャーナリスト・死去)
黒木克哉 - 松永博史 (外務省職員・死去)
黒木ちとせ - 田村友里 (克哉の妻)
大室和子 - 中島エリ (不倫議員)

鳥木元博、天見樹力、飯塚奏音、高木彩那、藤田清二
佐藤博秋、岡けんじ、荒井隆人、徳井広基、永井裕久
森下晃、森下奈央、杉村浩也

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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