ロス:タイム:ライフ

脚本/橋本博行
出演/温水洋一、青嶋達也(アナ)

http://wwwz.fujitv.co.jp/losstime/index.html

第9話 最終章〜終らないロスタイムで掴んだ栄光!
ひきこもり青年の起こした奇跡!!


妹・亜矢が持ってきた餅を喉に詰まらせて亡くなる三浦謙太郎
に与えられるロスタイムは12と書かれていた。初めは12時間
かと思われたロスタイムだが、12時間経っても一向に亡くなる
気配を見せず、12日間、12ヶ月と無駄に時が過ぎていく..。

審判員も期間を知らないロスタイムっていうのが凄いな。
これまで見てきたロスタイムに対する既成概念を破るような
12年という年月。
これまで引きこもっていた12年の月日と、これからの12年を
上手く比較するような使い方だった。

受験に落ちた失望感から何も手に付かずに引きこもり生活を
続けてきた男。それを見守る家族たちの心境。
母親と妹の存在が絶妙で、主人公を見守る家族としての役割が
とても暖かく感じる。特に復帰することを祈って、いつでも
外へと出歩けるように靴を用意しているところが良い感じ。

どんなところで引きこもり生活からの脱却を図るのか。
最初はロスタイムと言われてもピンとくるものがなく無駄に
過ごしていく。ただ12時間と言われていたモノが、12年の
歳月だと分かったときの反応。
これまでの過去の12年は恐らくあっと言う間の出来事だった
のだろうが、12年も有ると分かった時の時間の長さが面白い
形で比較される。

謙太郎に呼びかける妹の不安そうな声が、ある意味兄としての
自覚を訴えかけて、人間の本能を刺激するような感じが
上手く出ていたと思う。

ただこのエンディングへの流れは希望に満ちたモノだけど、
本当の人生はもっと泥臭い感じがするね。母親が死んで
暫くしてから引きこもりを脱却し、自分のしてきた事への
後悔が付きまとうとか。

ネットを使ってこの不思議な状況を探ってみたり、一連の
ドラマが都市伝説である様な言われ方するところは面白い。

しかし小出早織の妹役は適役だな。

guest
大泉洋、小出早織、田島令子、中村靖日、四井博善、幸野友之
大島蓉子、武藤晃子、藤森麻由、春山幹介、井上桃子、西田征史

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

inserted by FC2 system