ロト6で3億2千万円当てた男

脚本/尾崎将也

http://3oku.asahi.co.jp/


第8話 母の涙…別れの25年預金通帳!!完結編


いつだって人に自分の意見を押しつける母。そう言い放った
悟は何処か居心地の悪い思いをしていた。
会社は辞めない事にしたという悟。コンペも有るし、今辞めた
ら無責任であるという。しかし机の引き出しに入れておいた
ハズの退職届が無くなっていることに気がつく。探していると
清掃婦の女性が拾得物として上司・中根と篠崎専務に手渡して
おり、それが悟の物であると分かると喜んでその届け出を受理
され、退職が決まってしまう。16年間勤めた広告会社しか
知らない悟は、今が人生を変えるチャンスなのか思い悩む。
先日、厳しいことを言ってしまった母のことが気になり、
母の職場であるスナック"ねぶた美人"を訪れる。
母は荷物をまとめており、何処かに出掛けようとしている
所だった。こないだは言い過ぎたことを告げ、店を買う話しは
今でも活きているのかを尋ねる。会社を辞めるから店をやる
というような心構えでは、店をやることが出来るわけがない
という母。
一方店を購入すべきかどうかで悩む悟は、掛井に同席して
もらい、店のオーナー・吉田と話し合うことにする。彼の
話しによると現在他にも店を買いたいという人が現れた事を
言われ、その人からは3億円を出すと言われているという。
悟は2億5000万円が上限である事を告げ、なんとか店を譲って
くれるよう頼むが、あの時購入を決断してくれれば譲る事が
出来たと告げられる。あの時は、悟の母・道代から土下座を
されて息子に店を譲って欲しいと頼まれた事を知る。

今回は母親の死期が近づく中で、自分はそんな母親に何を
してやれるのかを描いた話しだった。

暴走気味の母親だが、展開が進むに従い母親の意図が息子を
心配するが故の行動だった事が明らかになっていくこと。
そんな子供を気遣う母親に対して、何一つ分かってやれるもの
がなかったという息子としての後悔の念は、とてもよく描かれて
いた。

金が全てだという彼も金では決して出来ないことが有るという
事が分かっただけでも、少し成長した点ではないか。

ついに職場の仲間からも宝くじが当たった事実が判明してしま
う。ドラマとしての興味深い点は、そんな事実を知っても
悟に対して辛く当たることなく、職場に留めようとする上司
たちの意図が何処にあるのかという点だろうか。
まさかこんなたかりに使うとは思わなかったが、プレゼンでも
彼の軍資金を頼りに豪華な演出を見せるなど面白かった点だ。

母親は息子に近づく女性を敵だと思うものだという。
そんな彼女も死期が近づくにつれ、子供の存在を認めて干渉する
のを辞めると決意した中で、母親と結託していた木下の単独の
行動が気になるところ。安岡と別れさせるようし向ける辺り、
一体どんな意図があるのだろうか。

立花悟………反町隆史 (しがないサラリーマン)
吉村美佳………中島知子 (悟の元妻。)
安岡真弓………眞鍋かをり (幼稚園の先生)
木下綾乃………小沢真珠 (取引先の社員。悟が好きになる)
佐竹秀一………石垣佑磨 (悟の同僚)
中根信介………出川哲朗 (悟の上司だが年下)

村上節子………さくら (幼稚園の先生)
須藤亮介………鈴木浩介 (悟の部下)
吉村博之………西村雅彦 (美佐の兄。悟の学生時代の先輩)
吉村健太………澁谷武尊(子役)
篠崎専務………泉谷しげる (悟の会社の上司)
山田課長………神保悟志 (グローバル電機)
小林さやか………山崎真美 (グローバル電機・OL)
掛井久志………豊原功補 (カウンセラー)

guest
立花道代………加賀まりこ
山村英記………大和田伸也
吉田………佐戸井けん太

土井よしお、池谷のぶえ、田中護、豊田一也、柊瑠美、
田口寛子、たにぐちいくこ、ふくまつみ、平野由希
中川莉沙子、ゆかり、坂橋瞳、大坂のどか、久保歌菜
小林清志(ナレ)

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