魔王

脚本/前川洋一(1)(2)、西田征史

http://www.tbs.co.jp/maou2008/


第2話 裏切りの罠…引き裂かれた親子!!


熊田の葬式に参列する芹沢直人。
殺したのは林ではなくタロットを送りつけた雨野真実だと
考える。そんな中に加害者側の弁護士である成瀬領も顔を
見せる。成瀬はそこで弟の葬式の事を思い出していた。
そこに芹沢栄作らもやってくると、成瀬と顔合わせする。
栄作は彼の事は噂を聞いて知っており、顧問弁護士にならない
かと声を掛ける。少し考えさせてくれと返答する成瀬。
直人はプールバーで飲んでいるとそこに宗田、石本、葛西が
やってくる。宗田は示談が成立して釈放。四人は中学時代の
同級生だった。宗田は中学時代の写真を取り出し当時を思い
出しては懐かしむ。するとそこに成瀬もやってくる。宗田が
呼んだという彼。宗田は酒の勢いに任せて周りに悪態をついて
絡む。その行為を止める直人に対して、宗田は俺が前科者で
お前が刑事とは皮肉だと言う。昔の恩を忘れたのかと問うと
持つべきものは金持ちの親だなと皮肉混じりに語った。
それを聞く成瀬は複雑な表情を見せる。
捜査本部は実行犯が捕まったことで縮小する。それを抗議
しようとしていた所でまたしても直人の元に小包が届く。
中には"ムーン"のタロットカードと一枚のメモが入っていた。
メモには"全てのものが一つの全体を作り上げ、一が他と
響き合い作用し合う"と書かれていた。

この殺人計画は成瀬領によって作られているものであるが、
ドラマは完全に咲田しおりの透視によって振り回される展開
になっている。
ドラマとしては都合良く断片的に見える映像であるが、
その映像によって視聴者は想像力を刺激させられる。

ドラマをみてみると、偶然とはいえやたらと成瀬を展開の
中に絡ませたり、成瀬が暗室に居るシーンが多く見えたり
するが、それだけ思念の強さを感じさせるといった所なのだ
ろうか。

演出意図として、今回は完全に視聴者を社長・栄作の方に
視線を集中させるよう作られていた。
暗室でのシーンでも栄作の写真が写る場面があるし、しおりの
透視でもホテルの一場面が描かれている。

よく考えると新谷多恵がクビになったくらいで社長・栄作を
殺そうとは思わないだろうし、恨みの矛先として考えるならば、
取り立て屋の方なんだよね。

人形の使い方がとても上手く、石本の誘拐を臭わせるわけだが、
普通の女性は拳銃など持っている訳ないという時点で多少
現実に引き戻されたかな。まぁ仕方がないけどね。

気になる要素としては、葛西と芹沢麻里の不倫の事実だね。
後々操るために使われると思うが、どういう形でこの事実が
使われるのか。

またドラマとして面白さを醸し出している点は、しおりと成瀬
の関係だ。しおりと成瀬が接近すると言うことは、それだけ
犯人発覚のリスクが高くなると言うことで、その辺の距離感は
絶妙なものがあるかな。
ただ出来ればもう少しこの二人の不幸な境遇を利用して、仲間
意識を持たせて欲しいね。

成瀬領 ……… 大野智 (弁護士)
芹沢直人 ……… 生田斗真 (刑事)
咲田しおり ……… 小林涼子 (図書館勤務)
葛西 均 ……… 田中圭 (典良の秘書)
宗田 充………忍成修吾 (直人の中学の同級生)
石本 陽介………脇 知弘 (取り立て屋)
高塚 薫………上原美佐 (刑事)
仁科 江里………篠原 真衣 (しおりの先輩)カフェ「ガランサス」
山野 真………清水 優 (雑誌編集者・直人の中学時代の同級生)
石原管理官………飯田 基祐 (渋谷東署・管理官)
倉田 隆………東根作寿英 (刑事)
河野弘樹………(役名不明)
芹沢 麻里………吉瀬美智子 (典良の妻)
芹沢 典良………劇団ひとり (直人の兄)
中西 弘道………三宅裕司 (刑事・係長)
芹沢 栄作………石坂浩二 (直人の父) リゾート会長・国会議員

guest
熊田高弘 ………森下哲夫
林邦夫 ………きたろう
新谷多恵 ………奥貫薫

井川哲也、なかみつせいじ、澤田喜代美、いぬいりさこ
日向寺雅人、大野百花

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