魔王

脚本/前川洋一(1)(2)、西田征史

http://www.tbs.co.jp/maou2008/


第4話 狙われた魔王地獄の門は開かれた


導かれるままやって来た中学校は芹沢直人が卒業した学校だっ
た。かつての記憶が蘇る彼は、帰りの車中でも茫然自失。
思わず人を轢きそうになる。その足で陽介の火葬場へと足を運ぶ
が、遅れてきた彼を仲間達が責める。そして警察署に戻る彼は、
上司・中西に退職届を出す。中西は納得できる理由が有れば
引き留めない事を告げるが、直人は自分には刑事になる資格
の無い悪党だと告げる。直人は自宅に戻り、アルバムを開くと
かつて虐めていた山野圭太の事を思い浮かべていた。
一方成瀬に近づく男・池畑が居た。彼は芹沢栄作に恨みを
もっており、復讐したいという。その為には有能な弁護士で
ある成瀬がついていると動きづらい事を告げる。成瀬が
彼の息子が現在警察官である事を告げると、池畑は何かが
閃いたように不敵な笑みを残しその場を去っていく。
山野とコンタクトが取りたい直人は、彼が光良出版社に勤めて
いるのを知ると自ら足を運ぶ。彼は残業して会社にいるが、
直人との話しを拒む。それでも強引に直人は話しを切り出し、
陽介が亡くなったことを告げ、関係ない人を巻き込むのは
辞めて欲しい事を告げる。山野は口を開き、中学生時代の君は
確かに酷い人物で、裁きを受けるのは当然であり、せいぜい
苦しめと告げるのだった。

芹沢直人がターゲットにされている理由がようやく本人に
伝わり、一連の事件を主導している人物は果たして誰なのか。

特に今回、色々と新しい人物が登場したことによって、単純
だったシナリオがより複雑な思惑の元で動いている様な感じに
見えてきたという面で、とても良くできた構成である。

その中でも池畑と言う名のジャーナリストの存在はドラマを
かき乱す意味で実に面白く、一見芹沢家を狙ってはいるが、
成瀬領の弱味を掴めば、こちら側にも金をせびりそうな存在で
今後とも目が離せない。
また仲間内でも宗田充の存在は実に危なっかしく、今後の
展開を予期できない感じに上手く彼の存在を仕込んでいる様な
感じに見える。

ドラマとしての当面の興味は、成瀬と山野が手を組んでいるのか、
単独で動いているのかという事だろうか。単に成瀬が山野を操っ
ているだけだとしたら、タイミングの意味でも実に出来すぎで、
ちょっと考えづらい一面がある。

また咲田しおりの能力を使って誘導しているという辺りも、
成瀬領の聡明さを描く意味では十分な展開なのだが、ちょっと
出来すぎな感じも受ける。

成瀬領が面会しに行く姉(優香)の存在も一体誰なのか。

事件を主導していると思われる成瀬領も、上述した様に隙を
見せればたちまち危ない立場に追い込まれるという状況が
良くできている。ジャーナリストによる追跡だけでなく、
成瀬領が芹沢直人に接触する限り、あらゆる意味でリスクが
高いという点。咲田しおりの能力によって何時彼の顔が描き
出されるのか、このドラマの良くできた点の一つだ。

成瀬領 ……… 大野智 (弁護士)
芹沢直人 ……… 生田斗真 (刑事)
咲田しおり ……… 小林涼子 (図書館勤務)
葛西 均 ……… 田中圭 (典良の秘書)
宗田 充………忍成修吾 (直人の中学の同級生)
石本 陽介………脇 知弘 (取り立て屋)
高塚 薫………上原美佐 (刑事)
仁科 江里………篠原 真衣 (しおりの先輩)カフェ「ガランサス」
山野 圭太………清水 優 (雑誌編集者・直人の中学時代の同級生)
石原管理官………飯田 基祐 (渋谷東署・管理官)
倉田 隆………東根作寿英 (刑事)
成瀬領(中学生時代) ………河野弘樹
芹沢直人(中学生時代) ………木村遼希
葛西均(中学生時代) ………上村祐翔
宗田充(中学生時代) ………本間春男
石本陽介(中学生時代) ………中村竜之慎
芹沢 麻里………吉瀬美智子 (典良の妻)
芹沢 典良………劇団ひとり (直人の兄)
中西 弘道………三宅裕司 (刑事・係長)
芹沢 栄作………石坂浩二 (直人の父) リゾート会長・国会議員
堂島………松澤一之 (事務長)
真中英雄………竹内寿
真中好美………朝加真由美

guest
熊田高弘 ………森下哲夫 (弁護士)
新谷多恵 ………奥貫薫
新谷空 ………大野百花
池畑隆宏 ………六平直政 (ジャーナリスト)
真紀子 ………優香 (領の姉)

堀本昴弥、デーモン小暮閣下、田村泰三、いぬいりさこ
鈴木舞子、日向寺雅人

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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