モンスターペアレント

脚本/荒井修子(1)(2)(4)(7)、佐藤久美子(3)(5)(6)
田村孝裕(8)

http://www.ktv.co.jp/mp/


第8話 急転!悲しみの鉄拳


城山に呼び出される高村は、最近本業での業績が落ちている
事を指摘され、城山から言い出したことではあるが教育委員会
での仕事から手を引くよう言われる。高村には任せたい仕事が
有ると言われると、彼女は少し考えさせてくれと言って即断は
しなかった。
一方梅里西小学校では、タレントとして活躍する太田桃花の
母親・祐美からの注文に頭を抱えていた。出席日数が全体の
1/5しか満たされておらず、タレント業が忙しいために宿題を
出さない様、担任の中川や校長を前にして注目してきたので
有る。望月と高村は同席の上、その問題と正面から向き合おう
とする。
先生達は他の生徒と比べて学業の遅れを心配するが、
勉強は将来役に立たず、一般常識を知らなくても今の世の中
ならば生きていける事を告げられる。それよりも時代の流れが
早いために仕事を断ると仕事自体を失う可能性が高いという。
すると担任の中川から個人授業をやるという提案が出される。
仕事の邪魔はせず、協力したいという中川の提案に一応の決着
はついたかに思えた。しかし教育委員会に帰り、その事を
報告すると、三浦は激しく叱責する。そしてこれまで以上に
高村に対して厳しく接し、無駄な解決をしてきただけであり、
そんな中途半端な事ならば弁護士の仕事に専念しろと突き放した。
三浦は自ら中川の元へと足を運び、中川に忠告する。
また同じ事を繰り返すつもりかというと、中川全てを否定する。
そして逆に三浦に対してもう付きまとうなと語った。
個人授業は絶対にさせないという三浦に対して、中川は涼しい
顔をして去っていく。

表面上芸能活動のために学校での勉強を減らして欲しいと頼み
込む保護者の事を描いた話しでは有るが、今回はモンスターが
保護者にあるのではなく、教師の中に存在していたことを描いた
話しだった。

佐藤二朗という役者の癖を上手く使ったシナリオの演出は見事。
二朗さんのもっさりとした語り口に何処か苛立ちを覚えさせら
れる展開だったし、展開が打開できないもどかしさを上手く
演出していたと思う。
その分最後はどうやって中川功という男性の悪事を表面化させ
るのか、そして社会的制裁はどの様に加えさせるのかに興味は
集中する。
証拠が見つからない中で、自ら告白させてしまうと言う
シナリオの展開には少々ガッカリさせられるものがあったが、
三浦圭吾の暴走により、色々と複雑な思いにさせてくれる事
は間違いない。

ドラマとしては面白い形で高村に本職を優先させるべきか、
教育界を優先すべきかの葛藤を描いていたと思う。
今の彼女にとって高額と名声を得られる弁護士の仕事よりも
教育委員会で働く方が熱いのだろうね。

高村樹季 … 米倉涼子
望月道夫 … 平岡祐太
三浦圭吾 … 佐々木蔵之介
小山和明 … 温水洋一
時任昭雄 … 風見しんご
加藤和臣 … 眞島秀和
相原エリサ … 大友みなみ
園部愛理 … 堀まゆみ
城山幸太郎 … 草刈正雄(特別出演)
田川龍之介 … 角野卓造

guest
中川功 … 佐藤二朗
太田祐美 … 三浦理恵子
太田桃花 … 山中ゆき
三浦智子 … 筒井真理子
三浦由香 … 松本梨菜
竹村弁護士 …神尾佑
小池拓実 … 野間口徹
校長 … 田村勝彦
4年前の校長 … 児玉頼信
中年の警察官 … 大門賢二

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