OLにっぽん

脚本/中園ミホ

http://www.ntv.co.jp/ol-nippon/


第6話 NOと言えない恋の終わり


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島子が健太と喧嘩しながらも仲良くしている姿を何度も目撃
している内に島子との関係に疑問を持ち始める国彦。
自分が昼休みに強盗に対する対処法の訓練をしようと言い出
したにも関わらず忘れて、強盗役に驚き警報装置を鳴らして
しまう国彦。部長の弥生からお叱りを受けている姿を見て
ヤンやチャンは島子にあんな頼りない男と本当に結婚するのか
と問う。中国では強くないと生きていけない。並ぶ習慣が無い
為に電車やバスにも乗れないだろうとの事。

そんな時島子は食品二部の石松部長からある頼まれごとをする。
総務部で休日出勤して試食会を行って欲しいとの事。石松は
いつも企画を丸投げし手柄ばかりを奪っていく困りものの
存在であることは周知の事実だった。電話口ではその申し出に
断るものの、石松は自ら総務部を訪れ島子に直談判する。
国彦はガツンと言ってやると部下の前では大口を叩いていたが
結局断ることも出来ず、仕事を受け持つことになるのだった。
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相手の事を気遣う余りはっきりと断ることの出来ない島子たち。
結果としてそれが傷つける事になるという事を描いた話だった。

韓国人などと接していると必ず指摘されるのがこの日本人の
二重性の問題だ。
心にもないことを口にするために本当はどう思っているのか
相手は不安に思い、発する言葉に全く信用がない。
この言い回しの仕方に慣れてしまった日本人としては、そんな
に嫌な感じにも見えないのだが、期待させて起きながら実は
期待していなかったと分かったときの落胆する気持ちは想像に
難くない。

エピソードの構成としては間違っていないと思うのだが、
総務部にいちいち丸投げしてくるような仕事なのかという
不自然さとか、テーマを抽出するために中国人の屋台の件に
於ける問題点を無理矢理あぶり出したようにも見えてしまう。

中国の食品が敬遠されているからといっても個人レベルに
までその目が及ぶだろうかという気がする。

ドラマとしては曖昧な態度を取るのは朝比奈だけでなく島子
も同じであること。
面白いのは中国人に最も嫌われるであろう嫌中主義を貫く
野呂昭和よりも曖昧な態度を取る日本人の方が否定的な側面
として描かれている現実だ。

しかしこの態度を日本人に正せと言うのは難しいと思う。
気配りとして認識している日本人にとってこの表現の仕方が
悪いことには映らないからね。

不満をぶつけるように態度を急変させ、突然正直になり始めた
国彦。結婚についても指摘せずには居られず、正直に話す
辺りとても誠実さを感じさせる。
結婚退職すると決めた島子にとって結婚を辞めるといっても
仕事の件ではそう簡単に辞めるのを辞めるとは言えないだろ
うしどう展開していくのか。

神崎島子 ……… 観月ありさ
小旗健太 ……… 阿部サダヲ
矢部桜 ……… 美波
都留康介 ……… 井上芳雄
朝比奈国彦 ……… 東幹久
富士田弥生 ……… 浅野ゆう子

張琳 ……… タン・ジャースー
楊洋 ……… ローラ・チャン
李大龍 ……… フービン

野呂昭和 ……… モロ師岡
木村紅葉 ……… 前田知恵
萬里 ……… 皆川猿時

石松部長 ……… 山本龍二

宮地真緒、小堀慎平、福井仁美、稲葉さゆり、佐々木麻美
奥田崇、秋田真琴、藤原寿之、猪岐英人、宗村富映、土井俊明
向井恭介、岡村まきすけ、石川美佳、福田温子、越智俊光
野中伸二、沖崎裕一郎

野村涼乃、早瀬英里奈、窪園純一、鹿取洋子、三上哲
足立学

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