OLにっぽん

脚本/中園ミホ

http://www.ntv.co.jp/ol-nippon/


第7話 人は宝だ!私たちは決してお荷物なんかじゃない


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島子は昨晩上司と部下の関係に戻ろうと言った朝比奈の事を
思い出していた。出社するとまず出会ったのが最も顔の合わせ
づらい朝比奈だった。
これからは良い人を卒業してチョイ悪でいくという彼。
しかし無理しなくても良いと島子は声をかける。
エレベーターで上ってきた健太が二人の破談した事実を社員
たちに言いふらしているのを見て激怒。人の不幸がそんなに
楽しいのかという島子に対し、否定しつつも笑い顔の健太。
総務部のみんなに会うと、島子に対して余所余所しい姿を
見せる。みな破談した事実を知っているよう。なるべく触れ
ない様にしているが、ヤンは朝比奈を見つけると、どうして
結婚を辞めたのかとストレートに問う。みんな聞きたいこと
なのに聞かないのはおかしいという彼女に対して、健太は聞き
たくても傷口に塩を塗らないのが日本人だと告げる。

朝比奈は弥生の元に行き島子の結婚退職の件を無効にしてくれ
と頼む。すると了承するが、人事部から総務部に対して人事
の移動命令が出ている事を聞く。朝比奈は稚内支社、野呂は
北京支社、都留は富山支社、木村は大分支社、矢部は徳島支社
の計五人。12月いっぱいで異動になると聞かされ、素直に従う
か退職するか身の振り方を考えろと告げられる。
それを聞いて五人はボイコットをしようと結託し、有休を取っ
て会社を休むことにする。
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会社に総務部の人間の必要性を訴えるという展開だった。

それにしてもこのドラマを見ているとストレスがたまるね。
特にチビ太の態度は不快以外の何者でもない。
日本人の落ち度を指摘するのは良いとしても、島子の破談を
言いふらしたり、皮肉ばかりを言って島子を怒らせたり。
アウトソーシングに対する憤りとはまた別の人間性を疑いたく
なるような展開だ。

毎回のように中国人と日本人の違いを挿入するのも良いが、
島子の結婚の破談の件を使って、その違いを描こうとするのは
何とも解せない展開だった。中国人でもこんな場面は相手の
事を察するのではないか?

ドラマの展開はアウンソーシングの波に対して、劇的な解決
を求めるのではなく、現実を受け止めそこから何が出来るのか
という事を描いた話である。

マニュアル化出来ない日本人の良さを描いた様な形では有る
が、どちらかというと昔の古き良き時代の事に思いを馳せる
演出を加味することにより、同情心を誘うような内容だ。
日本人の良さは結果として経営や結果に結びつかないという
事で何とも寂しい限り。

自分に何が出来るのかを改めて考える機会を与え、新たな
出発を演出するのは良いと思うが、結局今回出てきた生田
という人物を通して、現実には勝てない事を描いている様で
なんとも切ない展開だった。

ただ今回唯一良かったと思えるところは、ヤンがこの日本人の
良さを学び取ろうと行動を起こしたことにあると思う。

神崎島子 ……… 観月ありさ
小旗健太 ……… 阿部サダヲ
矢部桜 ……… 美波
都留康介 ……… 井上芳雄
朝比奈国彦 ……… 東幹久
富士田弥生 ……… 浅野ゆう子

張琳 ……… タン・ジャースー
楊洋 ……… ローラ・チャン
李大龍 ……… フービン

野呂昭和 ……… モロ師岡
木村紅葉 ……… 前田知恵
萬里 ……… 皆川猿時

野呂ミチコ ……… 野村涼乃
生田 ……… 小野武彦

宮地真緒、小堀慎平、福井仁美、稲葉さゆり、佐々木麻美
奥田崇、秋田真琴、藤原寿之、猪岐英人、宗村富映、土井俊明
向井恭介、岡村まきすけ、石川美佳、福田温子、越智俊光
野中伸二、沖崎裕一郎

加々美セイラ、伊礼彼方、辻千春

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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