おせん

脚本/大石静(1)、神ひとえ(2)(3)、高橋麻紀(4)
白金カナ(5)

http://www.ntv.co.jp/osen/

第5話 史上最悪の衝撃デザート

おせんは飲み過ぎた朝、白い服の少女を見かける。
飲み過ぎて幻覚を見ているだけかと思えば、敷地内にその
少女は居た。少女はフェアリーを見つけに来たという。
日本人はイギリス人と同じく古いものを大切にすると言い、
そこにフェアリーは存在するが、大事にしないとすぐに居なく
なってしまうと語る。
この日、ヨシ夫も朝から張り切っていた。
誰よりも早く起きて炊事場で店の大事な皿に触れていた。
妄想に耽っている間にその皿を割ってしまう。
しかしその時同時に大きな地震が起こり、皿が割れたのは
地震のせいになる。おせんが大事にしていた美濃の大皿は
先々代が手作りしていた大事なものだという。
そんな時、木下秀雄がおせんに相談に来る。
娘夫婦が日本に帰国し一緒に住むことになったのだが、
その機会に自宅の日本家屋を大工の丁子に仕立て直しをして
もらおうとした時、娘のカンナは大手メーカーに新築を
依頼するというのである。
なんとか説得して欲しいと頼むのだが...。

おせんのとった作戦は、一升庵というブランドに傷を付ける
リスクを背負う恐ろしいものだが、ドラマとしてはとても
面白い話しだった。

時代に逆行しつつも昔ながらの製法に拘るという意味で、
今回の仕立て直しを行う棟梁の話と一升庵は、戦友のような
間柄で、決して他人事として見ていられなかったのでは無か
ろうか。

大手建築メーカーのやっている事を、買ってきた総菜を料亭
の料理として出す手法と被せて演出したこと。
いつものおせんと違い厳しい態度で挑む姿がとても印象的だ。
終わった後に力が抜けていた彼女がどれだけ相手に気張って
対応したのか、よく分かるというもの。

しかし娘にとっても思い出のある日本家屋をこうも簡単に
壊そうとするのはちょっと無理がないだろうか?
父親の威厳も空しく、娘に強く言い返せないというのも、
このドラマのテーマの持つ時代というものが重くのし掛かって
いるという事なのかな。

半田仙 - 蒼井優 ......女将
江崎ヨシ夫 - 内博貴 ......料理人
藤城清二 - 杉本哲太 ......板長
竹田留吉 - 向井理 ......二番板
鈴木テル子 - 鈴木蘭々 ......仲居
久保田冬子 - 工藤里紗 ......仲居
脇坂玉子 - 森田彩華 ......仲居
長谷川健太 - 奥村知史 ......追いまわし
林隆史 - 宅間孝行
珍品堂さん - 渡辺いっけい ......骨董店
浅井シズ - 余貴美子 ......仲居頭
半田千代 - 由紀さおり .......仙の母親
木下秀雄 - 松方弘樹 ......料理スクール

guest
丁子 - もたいまさこ
郷田武史 - 升毅
カンナ - 佐田真由美
ユリ - 吉田里琴
翼山小次郎 - 岡本光太郎

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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