パズル

脚本/蒔田光治、大野敏哉、遠藤彩見、林壮太郎

http://puzzle.asahi.co.jp/


第8話 殺人招待状強欲教師vs美人秘書


全国高校剣道大会への出場が決まり、今村、神崎、塚本は
大道らに全国制覇を目指せと絞られていた。鮎川は応援
を名目に近づき、差し入れで頂いた寿司を奪い取る始末。
今村、神崎、塚本は帰宅途中、女性の悲鳴を聞いて現場に
行くと小説家秘書・庵藤椿が男から襲われ掛かっていた。
三人は得意の剣道の竹刀で犯人を撃退。庵藤椿は感謝のため
身内で行うパーティーに三人を招待する。
作家・墨田透「和歌様探偵の事件簿」完成を祝う会。
鮎川は三人組の怪しい行動を嗅ぎつけ、一緒にパーティー
に行くことになる。

今回は和歌に引っかけた謎かけを謎解きの要素に絡めて
描いた話しだった。

密室殺人とバネに関係はあるのか。
部屋の鍵を持っているはずの家の主・墨田透は何処に消えた
のか。
冒頭から怪しげに語り合う出版社のライバル編集者、松村ルリ
と西野繁の存在など、幾つかのポイントをドラマの中に
仕込んであり、その真相は何なのかを想像させる作りだった。

ドラマの中で鮎川が解読した和歌は以下の通り。

「夕暮れの山の御瀧の 水も枯れ 愛しきものの 恨み忘れじ」
(解読) 三セット有る、龍の置物の裏見忘れじ

「人気無し儚き寺の 鐘の鳴る君恋し我 誰ぞ知らんや」
(解読) 人気のない"夢の間"の御輿を割れ

「恋しさに心の声を開け 火を灯し 北の月見て君想う我」
(解読) 暖炉の背を調べろ

これを見てすぐに真相を掴めという方が難しいが、鮎川が
いつも授業でやっている様な内容がそのまま解読の方法に
繋がっている辺りは、面白いトリックかも知れない。

一応ドラマとしては、ライバル出版社同士が出版権を巡り
殺し合いしているのかとか、俳優が降格されそうな立場で有り
事件に何らかの関わりが有るのかと思わせる作りで有るが、
編集者二人が亡くなった時点で前者の可能性は消されたし、
俳優が出版社の人間を殺すはずもないので、その可能性も
無い。

まさかゴーストライターの存在が真相の中に関わってくる
とは思わなかったが、一番最初に殺された被害者が残した
ダイイングメッセージがそのまま犯人を指し示していたという
流れは良くできていると思う。

鮎川美沙子 - 石原さとみ
今村真一 - 山本裕典
神崎明 - 木村了
塚本善雄 - 永山絢斗
松尾ゆうこ - 岩田さゆり
高村みちる - 佐藤千亜妃
和田ひとみ - 朝倉あき
長塚健一 - 辻谷嘉真
大道吾郎 - 金児憲史
鎌田虎彦 - 塩見三省

guest
庵藤椿 - 中山忍 (小説家秘書)
墨田透 - 西田健 (小説家)
松村ルリ - 若林志穂 (出版社・編集者)
西野繁 - 六角精児 (出版社・編集者)
曽我伸夫 - 小市慢太郎 (プロデューサー)
高嶺恭二 - 袴田吉彦 (俳優)

春山剛

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